南里邸の内部
佐賀県佐賀市柳町9-8
南里邸は旧長崎街道西側に面して建つ、18世紀前期に建築されたと推測される大型の町屋です。その南里邸の内部を紹介します。
玄関を入ると広い三和土があり、左手には広い板間があり、正面には畳の間があり、開放的な間取りになっています。
南里邸では様々な企画展を開催しています。私たちが訪問した時は「世界を見ていいた佐賀の人」と「佐賀に縁ある女たち」が開催されていました。
開催期間:2018.3.17~2018.10.21の月・土・日・祝日
開催時間:10:00~17:00 入場料:無料
世界を見ていた佐賀の人
明治改元(1868年)以前に海外に渡り、世界を見てきた佐賀の人々、「綾部新五郎・福谷啓吉・本島喜八郎・小出千之助・川崎道民・島内栄之助・秀島藤之助・石黒寛二・岡鹿之助・納富介次郎・深川長右衛門・山崎卯兵衛・中牟田倉之助・石丸虎五郎・馬渡八郎 佐野常民・野中元右衛門・藤山文一」を紹介していました。
佐賀に縁のある女たち
幕末から明治生まれの佐賀に縁のある女性の中で、鐘ヶ江録子、石井筆子、クーデンホーフ光子、江木欣々、日下部米鶴、黒田チカ、大橋リュフの7人を様々なパネルを使って紹介していました。これらの資料集めやパネル作成は、郷土史研究家の末岡暁美さんと南里早智子さんの二人で行われたそうです。一人ひとりの解説も丁寧にして下さり、大変解り易く、勉強になりました。
末岡さんと南里さんはとても素敵な女性で、お二人のお話を伺ってますます佐賀の歴史に興味を持ちました。これだけの資料やパネルをお二人で企画・作成され、運営されていることに頭が下がります。
日下部米鶴の肖像画レプリカ
金色に輝く額縁に飾られた、日下部米鶴の肖像画レプリカが展示されていました。この額縁は、末岡さんと南里さんの手作りです。段ボールを枠の形に切り抜いた後、石膏の様な素材のモデリングペーストを塗り、ペインティングナイフで模様を入れたそうです。
奥の間
組子細工が施された欄間や、彫刻欄間がありました。
中庭が見えます。
欄間
竹林の七賢
欄間の彫刻は「竹林の七賢」を、手彫りにて作成されています。七賢の由来は中国(三国時代 220年~265年)魏の時代に江南省北東部一帯の竹林で、しばしば集まって清談を行なった七人の賢人。七人の賢人を欄間の彫刻よりお探しください。(現地案内板より)
中庭の三方を廊下が廻っています。
二階の和室
屋根裏部屋
大きな梁が見事です。
窓
外から見た時に4つ並んでいた銅製の窓です。
大きくなった盆栽の松
中庭には、屋根の上まで大きくなった松の木がありました。