石造恵比須
西宮社に享保16年(1731年)に建立された、最も古い恵比須さんの一つです。
鎮座地:佐賀県佐賀市北川副町大字光法1425 西宮社境内
像高:62cm・安座
建立:享保16年(1731年)
右手に竿を持ち、左手で鯛を抱えています。
宮司の烏帽子に似た烏帽子を被っています。
大変上品で品格がある恵比須さんです。
宮司の烏帽子に似た烏帽子を被り、上品な笑みを浮かべています。
石造恵比須
昭和44年2月11日 佐賀市重要有形民俗文化財指定
恵比須は、大黒とともに福神として近世以来広く信仰され、二十日恵比須などの民間行事が今も行われ、恵比須信仰が庶民生活に深く根ざしていることを物語るものである。
この恵比須像は、恵比須を祭神とする県内に数少ない西宮社に奉祀されているもので、その製作者は明らかでないが、製作年代は江戸時代中期の享保16年(1731年)という県内における最も古い作例のひとつで、よく完工構を保っており、他に例を見ない誇張性の少ない表現や均整のとれた福上の相など石造彫刻としても注目すべきものがあり、また恵比須信仰を知る民俗的な遺例としてもその評価が高い。(現地案内板より)
波の台座に鎮座しています。
西宮大明神下宮塔(蛭子尊)
ここ西宮社は、承安2年(1172年)に創立された、蛭子尊を御祭神とする、九州では最も古い神社です。
佐賀市内には、八百体を超える日本一の数の恵比須像が確認されていますが、その数の多さは、江戸時代から今日まで佐賀市民に引き継がれている恵比須様に対する信仰の深さを物語っています。この石塔には、寛文9年(1669年)の造立銘があり、「西宮大明神下宮」の文字が刻まれています。
鍋島直茂公、勝茂公は、恵比須を御祭神とする西宮神社(摂津国「現在の兵庫県」)に御信仰深く、一説には、大阪の陣出征の際には、戦勝祈願をされたとも言われており、西宮神社との関係を裏付ける貴重な石塔です。
佐賀市内には、いわゆるい人型の恵比須像と区別して、「西宮」や「蛭子」などの文字が刻まれた文字恵比須塔が存在します。この文字恵比須塔は、恵比須像・塔の中では、県内最古のものであり、恵比須信仰が民間に普及してくる年代を知るうえから注目される塔です。
(社)佐賀観光協会(現地案内板より)