九年庵
久留米の作庭家である誓行寺の阿和尚が9年かけて築庭したことから「九年庵(くねんあん)」と呼ばれています。毎年秋の紅葉の時と春の新緑の時に一般公開をしています。毎年2万人を超える観光客で賑わいます。
所在地:佐賀県神埼郡神埼町的字仁比山
明治の大実業家伊丹太郎氏の別宅として、仁比山護国寺三十六坊の塔頭・不動院と子院・仁比山地蔵院跡に、9年の歳月をかけて作られた庭園と数寄屋造りの建物です。別荘と庭園を合わせると敷地は、6,800平方メートルあります。
九年庵は明治34年(1901年)に建築され、平成7年2月に国の名勝の指定を受けました。
茶室と書院の様式を折衷した近世和風の数奇屋建築です。別荘は入母屋葦葺の屋根に杉腰張りの土壁、竹格子の連小窓や真竹を用いた周りの濡縁など野趣に富む外観を持ち、材質、色感、意匠、構造など様々な箇所にこだわりがうかがえます。秋には見事な紅葉を観ることができ、春には新緑と約270本の色とりどりのつづじの花と、ビロードの絨毯を敷き詰めたかの様に、一面が苔でびっしり覆われた庭を堪能できます。