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仁比山神社

仁比山神社(にいやまじんじゃ)の仁比山は、「仁明天皇 比叡の神威を感じ勅命を以て江州坂本日吉宮の御分神を合祀し朝廷の祈願所とする。この地を仁明天皇の仁と比叡山の比山とで仁比山という。」ことに由来しています。仁比山神社は、山王さんと呼ばれ親しまれています。仁王門には大きな仁王像が安置されています。

仁比山神社1

所在地:佐賀県神埼市的1692 仁比山
御祭神:大山咋命・日本武尊
仁比山神社は、天平元年(729年)に、僧行基が京都松尾明神の分霊を安置したことに始まるといわれています。山の神・農業の神として祭られています。

仁比山神社2

鳥居

仁比山神社3

仁比山神社(山王日吉宮)旧県社

鎮座地:佐賀県神埼市神埼町的1692 仁比山
御祭神:大山咋命 日本武尊
創建:天平元年(聖武天皇)729年

仁比山神社4

仁比山神社(山王日吉宮)旧県社

御祭神:大山咋命・鴨玉依姫神・日本武尊・合祀社祭神二十余神
御創建天平元年(729年)聖武天皇の勅願をたまわり殿宇を建立し、松尾明神を勧請し豊饒無窮、国土安泰の御祈願の宣をせられたるを創始とする。承和11年(844年)仁明天皇勅命を以って江州坂本の日吉宮の御分神を合祀し朝廷の祈願所となす。当社殿は度々の政変にて焼失するも、当藩祖鍋島直茂公、勝茂公により再建され、明治3年には修理田の日吉宮又村内の無格社と格式高い白角折神社を合祀し仁比山神社となる。
古くは農の神、酒の神様と敬われる。中世は医学の神様と敬われる。12年毎、申年の4月初申より中申までの13日間執り行われる大御田祭には県内、県外より参詣者で賑わいます。期間中に我が国唯一の格式高い神事芸能の御田舞は民族無形文化財で有名です。春の若葉、秋の紅葉はすばらしく、心を癒してくれます。 仁比山神社 社務所(現地案内板より)

仁比山神社2

仁比山神社

天平元年(聖武天皇)729年この地に殿宇を建て都の松尾大社の御分霊を祀り国家安泰、五穀豊穣の勅願所として松尾明神を祀るを創始とする。その後承和11年(844年)慈覚大師唐より帰朝の際、国家安泰の祈願の為神水を得る時、土中より日吉宮の額を発見したことを朝廷に奏上す。時の仁明天皇 比叡の神威を感じ勅命を以て江州坂本日吉宮の御分神を合祀し朝廷の祈願所とする。この地を仁明天皇の仁と比叡山の比山とで仁比山という。
式年大祭 大御田祭 御田舞は、宮中での田楽を平安時代に伝えられたと思われる申年の4月初申までの13日間執り行われる式年大祭を大田祭という。鎌倉幕府までは勅使下向し盛大に執り行われていたが、以後肥前 筑前・筑後の三ヶ国の国造が交代でやる。藩政時代鍋島藩主が神殿・拝殿その他奉寄進し保護される。大祭中神事として奉納される御田舞は慣習と伝統を守り現在まで口伝として伝えられています。
舞台二ヶ所、柱大きさ、数、床板の厚さ、床の高さ、階段、役者の員数年齢、役者決め、稽古始めなど総て慣習を守り引き継いでいます。歌、舞は期間を過ぎたら一切やりません。門外不出です。昭和27年国の無形文化財指定されるが29年文化財改正により解除。現在佐賀県重要文化財第1号に指定されています。
寄贈 神埼ライオンズクラブ(案内板の寄贈)(現地案内板より)

仁比山神社10

本殿

仁比山神社9

仁比山神社1

懸魚

仁比山神社8

杏葉紋

仁比山神社7

御幣を持った猿

社殿の賽銭箱のちょうど真上の蟇股のところから下を見下ろしている御幣を掲げた木彫りの猿がいます。両手を広げ、右手に御幣を掲げ、両足をぱっと広げています。表情もなんともいえない味わい深い表情です。

仁比山神社6

狛犬 阿形

仁比山神社8

狛犬阿形のアップ

仁比山神社7

狛犬 吽形

仁比山神社10

見ざる聞かざる言わざる

向かって右から見ざる、言わざる、聞かざるの順に並んでいます。猿の置物などがたくさん奉納されていました。
仁比山神社は山王さんと呼ばれ親しまれています。山王さんのお使いは猿ということから仁比山神社には猿の石像、木彫りの猿などがたくさん奉納されています。愛らしいお猿さんがたくさんいます。

仁比山神社1

成富豊好句

「山王の 猿が三万三千 てまり唄」豊好(碑文より)

仁比山神社8

山王さんと猿

当神社にはお猿さんが多く有ります。お猿さんは山王さんのお使いです。お猿さんは山では知恵多く、子供を大事に致します。猿社会はきびしく統一されされ、猿は縁に通じ「エンギ」又猿田彦神が天の神を最初にお迎えし案内致しました。これに習い交通安全、厄除、開運、安産、日晴として参拝が多い。(現地案内板より)

仁比山神社4

仁比山神社3

御幣を持った石猿

石のお猿さんも御幣を持っていました。

仁比山神社9

御幣を持った石猿

仁比山神社5

恵比寿さん、大黒さん、田の神様

仁比山神社3

親子猿

仁比山神社4

苔むしたお猿さんたち

仁比山神社6

仁比山神社7

仁比山神社10

仁比山神社1

仁比山神社2

仁比山神社3

仁比山神社4

仁比山神社金剛水

慈覚大師が国家安泰祈願の折、岩石に水なる梵字を彫まれし所、不可思議に清らかな水が湧き、土の中より是又、不思議にも日吉宮と書かれし石額面を掘出したと言われ、古きより山王さんの水として親しまれ、内臓(胃腸)弱き人は当神社の神符をこの清水と一緒に拝飲すれば神威増し回復に向かうという。又、初宮詣の子供の口につけ、長寿、無病息災を祈願する。現今は特に遠来より参拝拝飲する人が多い。ここの石のお猿さんに水をかけ願いをとなえれば叶えるという。(現地案内板より)

仁比山神社5

金剛水

参拝後、神殿裏に回ると、お猿さんに囲まれた中に金剛水が滾々と湧いています。岩場にたくさんの石のおさるさんが腰掛けています。お猿さんに守られるように、岩から神水が湧き出しています。金剛水の周りのお猿さんには、お水をかけて願いを唱えると願いが叶うという言い伝えがあります。

仁比山神社5

神水(金剛水)

仁比山神社神水を容器等で戴く方へ
当社は由緒ある古社で古木、名木多く緑深き清き神社で境内より湧き出る清水も神聖な水として大切にされた神水です。容器にて戴く人は次のことをお守り下さい。
一、手水舎にて手口を清めて感謝の心で参拝後、神水を戴いて下さい。
一、容器等の洗浄はしないで下さい。
一、樹木建物等に塩、酢その他のものを散布しないこと。
一、湧き水の所での喫煙禁止、他の物の持ち込み投げ捨ての禁止。
一、駐車は所定の場所へ整えて下さい。
一、参拝者の多いときはご遠慮下さい。
一、容器は各人一個二個にして商いに使用している方はお断り。
一、参拝者のお水拝飲の方へは順次お譲り下さい。
(現地案内板より)

仁比山神社9

水鏡

水鏡は、その中を見て自分の躰がきれいに水に写れば壮健で、その反対のときは健康に注意しなさいという言い伝えがあります。

仁比山神社6

仁比山神社のクスノキ

神埼町天然記念物 仁比山神社のクスノキ
佐賀の銘木登録番号:1427233
樹種:クスノキ
樹齢:800年以上
所有者または管理者:仁比山神社
樹高約34.5m、根廻り7.2m
太い幹が緑に苔に覆われ、すくっと聳え立つ楠、その大きさと存在感、そしてなんともいえない優しい雰囲気。しばし見上げていました。

仁比山神社6

仁比山神社5

仁比山神社7

仁比山神社2

仁比山神社(山王さん)と杜

仁比山神社境内には蒼然たる老木、古木の大樹、針葉、広葉常緑樹、落葉樹等多種の樹木が繁り境内幽雅にして四季の風光に富、境内は右に左に曲がり百余段の石段を登り、一歩一歩と神前へと近づくことで身を清め、新たな清き心で俗界の邪念を一掃し、神前に健康を感謝し、素直な心で手を合わせ、家内安全、交通安全、病気平癒、或いは五穀豊作と健康を念じられるのが、仁比山神社です。
社殿の裏より湧く清水は病弱な人には特に神威があります。境内の樹木は生成の中で四季を通し光合成を行い、酸素を地上に供給し殺菌作用と人体に生気と活力をもたらす「フィトンチッド」を放出しています。(発散されるテルペン物質)
春の若葉、夏の青葉、秋の紅葉は美しく気持ちが落ち着くものです。秋から冬にかけての落葉の香りは、チッ素、リン酸、カリ等の栄養分の存在を示しフィトンチッドを足元より浴びることで、昔から身体に良いと言われています。紅葉狩りは夏バテの回復法で古人の知恵ともいえます。ストレスによる半健康状態の人、体調のすぐれない人、或いは健康な人達でも、神前で健康への感謝の祈願の手を合わせ、境内を散策してフィットンチッドを体内に取り入れ、血液の浄化を計り細胞を若返らせ、集中力を養い、末梢神経を刺激することで、ストレスも解消し、脳をリフレッシュさせ、香ばしい空気を吸い、吹く風の音に身をまかせ、小鳥や虫の音に耳を傾けられるのが、この仁比山神社の杜であります。
現在、地球的規模で緑の危機が叫ばれていますが、原因を作り、悲鳴を上げ苦しむのは我々人間です。これ以上の破壊は、人類・生物の滅亡です。みんなで緑を守り、杜を育成し、四季を楽しみ愛しましょう。宮司 敬白(現地案内板より)


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