上多久宗社 八幡神社
上多久宗社は、旧若宮八幡宮です。源頼朝の御家人と伝えられる多久宗直が鶴岡八幡を勧請。応神天皇・仁徳天皇・神功皇后・比売大神の四柱をお祀りしている神社です。
所在地:佐賀県多久市多久町字宮城1800番地
創建:建久4年(1193年)・旧社格:郷社・建築様式:流造
御祭神:応神天皇・仁徳天皇・神功皇后・比売大神・社紋:左三つ巴
摂末社:金毘羅者(崇徳天皇)・興玉社(猿田彦神)・産雲者(天御中主尊)・稲荷社
敷地内:2304坪・県重要文化財:神殿・市天然記念物:三本杉
祭儀:1/1歳旦祭・2/11建国祭・4/22春季例祭・10/19秋季例大祭(御神幸・浦安舞・稚児行列・奉納相撲)・11/23新穀感謝祭
上多久宗社 八幡神社
当八幡神社は、応神天皇(15代)を主祭神とし、その母神である神功皇后・比売大神・仁徳天皇(16代)の四柱をお祀りしている神社です。「八幡さま」は、国家安泰・家内安全を祈願する神であり、天下泰平・商売繁盛・無病息災を祈念する神様とされています。
特に、神功皇后の朝鮮(現在の韓国)出兵に因んで「勝利」や「交通(旅行)安全」の神様とされています。又一方、応神天皇を出産されたことから「安産の神」とも云われ、多くの人々の崇敬を集めています。(現地案内板より)
若宮八幡宮
梶峯山の麓にあるので、梶峯八幡とも呼ばれます。源頼朝から肥前の多久を拝領し建久4年(1193年)に下向してきたといわれる多久太郎宗直が鶴が岡八幡宮の分霊を勧請したものと伝えられています。その後、天門3年(1534年)に梶峯城に入った少弐資元が再興し、また元亀元年(1570年)に新しく梶峯城主となった龍造寺長信も宝殿を再興しました。以来、長信の子孫である新しい多久氏によって維持されました。
佐賀県重要文化財 昭和33年1月指定
現在の社殿などは、寛永4年(1627年)に多久安順が行った大改修のものが基本となっています。神殿は桁行三間。梁間は三間の流造り、妻飾りは二重虹梁、大瓶束で、外陣と内陣の境の欄間の蟇股や、牡丹、鳳凰、雲形などの透彫は、色どりが鮮やかで優美です。
昔は、鐘楼、本地道、妙見堂、籠堂のほかに石祠もいくつもあったと伝えられますが、今はほとんど残っていません。神事は9/19です。(現地案内板より)
肥前鳥居
拝殿
拝殿
扁額
扁額には八幡神社と記されています。
肥前狛犬 阿形
肥前狛犬は佐賀県と、福岡県・長崎県・熊本県の一部に分布し、製作時期は16世紀後半から18世紀前半の約160~170年間に限られ、阿吽一対二体がセットとなっています。小型で素朴な雰囲気ですが、デフォルメされたユーモラスな顔立ち、直線、曲線を駆使したユニークな体形が特徴です。シンプルですが、可愛らしい雰囲気を醸し出しています。
肥前狛犬 吽形
肥前狛犬 阿形
肥前狛犬 吽形
肥前狛犬阿形
肥前狛犬吽形
境内の三本杉は圧巻です。
三本杉
多久市天然記念物 三本杉(別名:親子杉)
根を一つとした三本杉。御祭神(応神天皇・神功皇后)の親子に因んで家庭円満の親子杉ともいわれています。栃木県日光・二荒山神社(東照宮の隣)にも成育。*樹齢約750年(現地案内板より)
若宮八幡宮の三本杉
多久市天然記念物 昭和53年7月10日指定
樹齢約700年(昭和54年3月時)と推定される三本の杉の巨木は、市内では最大で県下でも屈指のものである。丹邸邑誌(約130年前の多久邑地誌)によれば、400年前、脇にあった六地蔵が根に巻き込まれ今はないと記されている。約230年前すでにかなりの巨木であったことが伺える。
八幡神社の三本杉と呼ばれているが、三本がそれぞれ独立して植えられたものか、一株から三本に分かれたものか、一株から二本ともう一株あったものかは意見が分かれている。
樹高:35.0m・幹廻:5.15m・枝張:15.0m
昭和54年3月 多久市教育委員会(現地案内板より)