鍋島藩窯坂
鍋島藩窯沿いには、30数軒の窯元や陶磁器店などが軒を連ねています。
所在地:佐賀県伊万里市大河内町
三方を山に囲まれた「秘窯の里 大川内山」は、30数軒の窯元が軒を連ね、レンガ造りの煙突、突き当たりには大屏風奇岩があり、神秘的な感じがします。
とんご岩
いまり風鈴
風鈴まつりの際は、軒先で沢山の風鈴が風に揺れ、磁器ではの澄んだ音色を奏でています。
いまり風りん
国史跡 大川内鍋島窯跡
(鍋島藩窯跡)平成15年(2003年)9月16日指定
肥前(佐賀県・長崎県)では、現在の有田町を中心とする地域で、江戸時代はじめの1610年頃に国産最初の時期がつくられました。佐賀藩は磁器生産を産業として奨励する一方で、延宝3年(1675年)ごろに肥前の陶磁器技術の粋を結集して大川内山に御道具山(通称を鍋島藩窯といいます)を開きました。
鍋島藩窯で藩のきびしい管理のもとにつくられたのが「鍋島」です。「鍋島」は江戸の徳川将軍家や幕府の要人、諸大名への献上や贈答のほかは藩主が城中で使用するためだけにつくられた特別なあつらえのやきのので、一般に販売されることはありませんでした。妥協をゆるさない精緻な造形と優雅な作風によって近世陶磁の最高峰に位置付けられています。
大川内山は三方を岩壁や急峻な山で囲まれ、山水画のような自然景観の中に、藩役宅跡、細工場跡、登窯跡などが、ほとんど江戸時代そのままに保存されています。「鍋島」の研究や、鍋島藩窯の制度、陶工たちの生活を知る上で学術的価値が高いのです。
現在も鍋島藩窯の伝統を受け継ぐ窯元が軒を連ね、「鍋島」の伝統を受け継ぐ「伊万里焼」が産み出されています。(現地案内板より)