古伊万里絵具製造処 辻赤絵屋
一子相伝の技術を継承し、絵の具の製造から販売まで行う絵の具店です。
古伊万里絵具製造処 鍋島藩 辻赤絵屋
所在地:佐賀県西松浦郡有田町赤絵町1丁目2-1
辻絵具店には、昔の薬入れのような瓶に、粉状の様々な色合いの絵の具がずらりと並んでいます。
赤絵とは赤、青、黄、紫、緑とある五彩のことですが、その中でも赤の作成が最も難しいと言われています。絵の具のベースは唐石と、色の素になる種をすり鉢ですり混ぜて完成させます。同じ赤でも種の種類や量、する度合いなどの微妙な違いで様々な赤が生まれるそうです。「焼き上げて初めて色が完成する」と言われています。
赤絵師の調合と精製で絵の具の善し悪しが決まり、その技術は一子相伝とされています。有田焼の技術の漏えいを防ぎ、有田焼を護り、さらに高品質の有田焼を作るために、赤絵町に赤絵職人を集め、16軒のみ営業を許可しました。現在の赤絵屋は38軒あるそうですが、江戸時代のように絵の具の製造まで行い絵の具店としても有田の色を護っている赤絵屋は辻絵具店を含む数軒のみになりました。