寶洞山 桂雲寺
「御手の観音」と呼ばれる観音様が安置されていて、絵が上手くなるという言い伝えから陶工絵描き達の信仰が篤いお寺です。
所在地:佐賀県西松浦郡有田町幸平二丁目3-1
絵が上手くなるという御利益がある、御手の観音様が安置されています。その為、陶工絵描き達の信仰心が厚いお寺です。明治29年(1896年)に最初の陶磁器品評会が開かれた「有田陶器市」の発祥の地でもあります。当時、会場には赤いじゅうたんを敷いて珍しい製品がたくさん並び、大勢の人でにぎわいました。
桂雲寺(けいうんじ)
ここ桂雲寺は臨済宗の寺で、明治29年(1896年)に第1回陶磁器品評会(陶器市の全身)が本堂を会場にして行われ、明治44年(1911年)に有田物産陳列館が完成し会場を移すまで開かれました。境内には「御手の観音」と呼ばれる手の先だけの観音さまが祀られています。
言い伝えは二つあり、「肥前陶磁器史考」による江戸中期に密貿易で活躍した嬉野次郎左衛門がインドから持ち帰った玉彫が一度盗まれ、木彫で作り直したものという説と、昭和13年(1938年)「神社寺院祝祠之調査」による鹿児島市能古見・蓮華院の奥の院である岩谷観音にある「千手観音」の手の一本が飛来したと伝わる説です。
御住職によると、大みそかに橙を二つお供えし、一つを持ち帰り手に塗ると、ロクロや絵描きの技が上達するという言い伝えがあり、今も参詣する職人さんが絶えないということです。いずれにせよ、伝統の技を大切に思う職人の町ならではの信仰が現在も生き続けています。桂雲寺は1896年、境内にて第1回陶磁器品評会、源治あの九州山口陶磁器展が開かれました。この寺には「御手の観音」と呼ばれる観音様があり、絵がうまくなるという言い伝えから、陶工絵描き達の信仰心が厚いお寺です。(現地案内板より)
桂雲寺の山門
明治3年(1870年)建立
山門の扁額
寶洞山
桂雲寺の仁王像
桂雲寺の門前に一対の仁王像が立っています。開口の阿形像と、口を結んだ吽形像の一対の金剛力士像です。天衣の躍動感が印象的な金剛力士像です。
桂雲寺の仁王像 阿形
阿形の方は、左手に金剛杵(こんごうしょう)持ち、その手を高く上げています。
桂雲寺の仁王像 吽形
仁王像 阿形
仁王像 吽形
本堂
本堂の木鼻の獅子
細かい模様まで丁寧に彫られています。
木鼻の獅子の彫刻