有田焼からくり人形劇
有田館の2階では、世界で唯一の磁器製のカラクリ人形劇を上演しています。
有田焼からくり人形劇
上映場所:伝統文化の交流プラザ 有田館 2階
上演時間:9:30~17:00
人形劇拝観料:大人200円・子供150円
世界初、陶磁器製カラクリ人形劇を見ることができるます。有田地域に伝わる民話「黒髪山の大蛇退治」を題材にした、有田焼人形による人形劇です。約7分間の人形劇を歌舞伎調で演じています。有田の伝統技術の総力と、最先端技術のメカトロニックスを駆使した有田焼人形は一見の価値があります。万寿姫や源為朝など10体の人形が次々と織りなす一大時代絵巻は圧巻です。人形の美しさ、メカのすばらしさに感動しました。
有田焼からくり人形
やきものは動かないものという常識を覆した、有田焼のからくり人形です。やきものの人形の中に機械が組み込まれており、コンピュータ制御で軽やかに踊ります。演目は、有田に伝わる伝説「黒髪山の大蛇退治」を歌舞伎町にアレンジしたものです。
不断はライバル同士である別々の窯元の職人が強力なタッグを組み、世界で初めてのことに挑戦しました。やきものは、焼いていく過程で縮みます。そのことと、中に機械を組み込むことを計算して作らなければなりません。しかもかなり大きくて重いものですので、大変な苦労をしました。
400年の歴史・伝統が育んできた有田の職人のエネルギーによって、できるわけないと思われていたものが完成したのです。有田史上最高の異業種交流作品を、じっくりとお楽しみください。(現地案内板より)
万寿姫
煌びやかに着飾って、優雅に踊る万寿姫
伝説 黒髪山の大蛇退治
黒髪山の大蛇退治伝説は諸説ありますが、その中からひとつを紹介します。
昔、肥前国有田郷の白川の池に大蛇が棲み、麓の人達を脅かし、田畑を荒らして暴れていた。里人たちの訴えて領主後藤高宗は退治に出掛けたが、大蛇は現れなかった。その頃近くに来ていた鎮西八郎為朝(ちんぜいはちろうためとも)が、朝廷の命で大蛇退治に加わることになった。女性をいけいにえとして差し出すことになったが、万寿姫という娘が申し出たので、領主高宗は御家再興を約束した。白川の池のほとりに万寿姫が美しく着飾って座ると、まもなく水面に大波が立ち大蛇が現れた。姫に襲いかかる大蛇に為朝が八人張りの強弓から放った大鏑矢(かぶらや)が右目を射貫き、高宗が三人張りの弓で放った矢が眉間を貫いた。大蛇は軍勢に追われてのたうちまわりながら西有田町の竜門の岩屋(洞窟)に向かって必死に逃げたが、力つきて竜門峡の谷底へと落ちていった。そこにちょうど通りかかった行慈坊(ぎょうじぼう)という盲僧が異様な気配を感じ、短刀で大蛇にとどめを刺した。その後、万寿姫の願いどおり家は再興され、姫は良縁を得たといわれる。
この伝説には盲僧と蛇との古い信仰的な関係も秘めているようです。黒髪山頂には大蛇が七巻半も巻き付いたといわれる天童岩が聳え立ち、黒髪山周辺に残る地名などから大蛇退治の様子がうかがえます。
大蛇が棲家にしていたという竜門の岩屋(洞窟)、陣幕を張って矢を放ったという幕ノ頭山、大蛇に当った矢が跳ね返って刺さったという矢杖(西有田町)、酒樽を持ち寄って祝杯をあげた大樽、中樽、小樽(有田町)、大蛇がいなくなって住みやすくなって住吉村(山内町)、大蛇のうろこが重くて馬が悲鳴をあげた駒鳴峠(伊万里市)など。
佐賀県有田 (黒髪山案内板より)
黒髪山の大蛇
黒髪山の大蛇に襲われそうになる万寿姫「あ~れ~」
黒髪山の大蛇
「助けて~」
黒髪山の大蛇
助けを呼ぶ万寿姫
黒髪山の大蛇
弓を引く源為朝
源為朝は鎮西八郎源為朝ともいいます。
伊万里市内には大坪町白野の十三塚の地名の由来となった大蛇退治の伝説や、大川町の駒鳴峠の地名の由来となった、退治した大蛇のウロコを運んだ伝説などがあります。
みごと大蛇を退治した為朝
源為朝
勝利の雄叫びを上げる源為朝
万寿姫
助けられた万寿姫
喜びの舞を踊る万寿姫
右に
左に踊ります。
小首を傾げた万寿姫
めでたし、めでたし
人形勢揃い
登場した有田焼のからくり人形が勢揃いしました。