西岡家住宅
19世紀中頃、塩田川の船運を利用した回船問屋の豪商が建築したものです。
国指定重要文化財 昭和49年2月5日指定
所在地:佐賀県嬉野市塩田町大字馬場下甲720
建物は間口6間(約10.8メートル)、奥行き9間半(約17.1メートル)。切妻造り、桟瓦葺の屋根にかけるが、建物の輪郭に出入りがあり、屋根組みは複雑です。屋内は東側が通り通り土間、西側は8室が並んでいます。
表側の店と裏の座敷は西に突き出した配置となっています。かつては表側左手には蔵が続いていたと言われています。西岡家はこの地域の屈指の豪商であり、屋敷は江戸末期頃に建てたものと推定されます。
塩田川に面した裏手です。
塩田津には、旧西岡家や旧杉光家を初めとする、回船問屋の豪壮な屋敷が連なって残っています。これらは「居蔵造」と呼ばれる町家造りで、防火性に優れた重厚な造りを持っているため、現代にもその姿を留めています。西岡家住宅の所在する馬場下一帯は、JR長崎本線の設置前までは塩田川の船運を利用した物資の集散地として栄えたところです。現在でも白壁造りの町家が数多く見られる「重要伝統的建造物郡保存地区」です。嬉野・吉田・有田・志田をはじめ塩田一帯の焼き物の積み出し港として栄えた時期もありました。
旧回船問屋の豪壮な屋敷は、往時の塩田津の繁栄を偲ばせます。
玄関
座敷
釘隠し
みかんか杏の実と葉でしょうか。
釘隠し
木の枝葉がデザインされています。
うさぎの釘隠し
前向きに跳ねているうさぎがデザインされています。可愛いです。
扇の釘隠し
ブレてしまいましたが、扇がデザインされています。
座敷を抜けると中庭があります。