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武雄温泉楼門の干支

武雄温泉楼門2階の天井の杉材には、北端に子・東に卯・南に午・西に酉の絵が其々30cm四方の大きさで彫られています。

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国重要文化財「武雄温泉楼門」の2階天井には4干支が彫られています。 北に子(ねずみ)、南に午(うま)、東に卯(うさぎ)、西に酉(とり)が、天井の四隅に彫られています。

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辰野建築 十二支が結ぶ

日本近代建築の父と呼ばれる辰野金吾が手掛けた佐賀県武雄市の国指定重要文化財「武雄温泉楼門」の2階天井に彫り込まれた十二支の四つの動物が、辰野の代表作である東京駅のドーム天井に施された八つの動物を補完する存在である可能性が浮上した。東京駅の天井には方角を表す干支のレリーフがあるが、子、卯、午、酉は欠けていて謎とされたいた。東京駅の翌年に完成した楼門にこの四つがある。首都東京と故郷の佐賀。建つのにとって二つの拠点の重要文化財で、十二支は完結することになる。(平成25年(2013年)4月18日木曜日・西日本新聞より)

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辰野金吾の遊び心?

楼門を所有する武雄温泉株式会社に3月下旬、東京駅にある東京ステーションホテルから問い合わせがあり判明した。建造当初の資料を基に昨年秋に完了した駅舎の改修・復原で、欠けた干支が気になっていたという。
 武雄温泉楼門2階の天井の杉材には、北端に子、東に卯、南に午、西に酉の絵がそれぞれ30㎝四方の大きさで彫られている。一方の東京駅のドーム天井は八角形で、東西南北を除く八つの方角に干支のレリーフがある。
 文化庁は「八角形の天井に十二支をすえる際、デザイン的に東西南北を避けたのではないか」と冷静に受け止めるが、武雄温泉の関係者は「辰野の遊び心ではないか」と想像を膨らませる。
 辰野が東京駅を完成させたのは1914年。楼門は1915年。「辰野式」と称される赤れんが造りの西洋建築の東京駅と、竜宮城を思わせる和風木造建築の楼門。洋と和、首都と地方。対照的な建造物ゆえに、その関連性はより際立つ。
 楼門は修復中で、工事が終わる8月以降に見学会を催す。武雄温泉は専門家に調査を依頼し、建築100周年を迎える2015年を見据え、東京駅と楼門をつなぐ十二支の謎を解明することにしている。(平成25年(2013年)4月18日木曜日・西日本新聞より)

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北隅に子(ねずみ)

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ねずみが二匹彫られています。

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南隅に馬が彫られています。

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翔けている馬

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東隅にうさぎが彫られています。

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ふっくらした、可愛いうさぎです。

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西隅に酉(とり)

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羽ばたいているような酉が彫られています。

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北隅のねずみ

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楼門干支見学会

見学会実施日:毎週火曜日を除く毎日
見学時間:9:00~10:00(受付:9:30まで)
体験時間:20分程度
料金:大人400円・子ども200円 ※元湯入浴券付き(文化財保護協力費として)
公開期間:平成28年4月1日~平成29年3月31日

武雄温泉楼門19

照明

武雄温泉楼門28

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楼門内部の階段

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