旧高取邸
旧高取邸は、杵島炭鉱などの炭鉱主として知られる高取伊好(たかとりこれよし:1850年~1927年)の邸宅です。
所在地:佐賀県唐津市北城内5番40号
開館時間:9:30~17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日(月曜日が休日の場合はその翌日)・年末年始(12/29~1/3)
※展示替、能公演等のため臨時休館する場合があります。
入館料:大人500円・4歳~15歳未満250円
音声ガイド使用料:300円
旧高取邸
国指定重要文化財(平成10年12月指定)
The Former Takatori Residence
建築年代:明治38年(1905年)
敷地面積:7,610.29平方メートル
建物面積:1,990.03平方メートル
主屋棟:1,592.40平方メートル
土蔵:281.17平方メートル
食料庫:14.72平方メートル
使用人湯殿:24.01平方メートル
家族湯殿:31.91平方メートル
貯蔵庫(ワインセラー):45.82
旧高取邸は、炭鉱王として成功した高取伊好(たかとりこれよし)の旧宅です。唐津市北城内の海岸沿いに建っている瀟洒な建物です。大広間棟には、老松を描いた能舞台があります。能をする際は、杉戸を外して、空間を広げるそうです。
透かし彫りや植物の浮き彫り、型抜きの動物を施した素晴らしい欄間があります。部屋ごとにふすまの生地に合わせた七宝焼の引手金具が誂えられていました。絵が描かれた杉戸が邸内に29種類72枚もあります。花鳥風月や楊貴妃や藤棚の下で能を舞う姿など、色彩豊かに精巧に描かれています。修復された洋間の漆喰天井やマントルピースなどの優れた意匠を見ることができます。
近代和風建築のすばらしさを堪能できます。残念ながら邸内は写真撮影禁止ですので、邸内の写真がありません。
大玄関
大玄関は、唐破風があり、右手位に式台があります。この玄関は来賓用の玄関で、大広間棟へと通じています。向かって左側は、居室棟へ続く渡り廊下に通じています。
旧高取邸
旧高取邸は、炭鉱王(杵島炭鉱など)として成功した高取伊好(たかとりこれよし)(1850年~1927年)の旧宅で、市街地北側の海岸沿いに建っています。
平成6年~平成7年に国の近代和風建築総合調査でその重要性が確認され、平成8年5月に佐賀県重要文化財に指定されました。その後、多くの建築専門家や文化庁から建物の価値を評価され、平成10年12月に国の重要文化財の指定を受けました。その間、建物の歴史的価値の保存を理解された高取紀子氏より建物の寄贈を受け、平成9年度には緊急の屋根葺替工事、さらに平成13年度から平成17年度にかけて、文化庁の指導のもと、修復・復原工事をおこない、建物の規模が最大になった昭和初期の状態に復元されました。
建物は、和風を基調としながら居室棟に洋間を持つなど近代の邸宅の特色を備える一方、大広間棟に能舞台を設けるなど他に類を見ない構成を持つ点に特徴があります。加えて、絵が描かれた杉戸、植物の浮彫りや型抜きの動物を施した欄間等の各部の意匠は優れたものがあります。明治期の和風の木造住宅として規模が大きく、良質の材料をふんだんに使用した意匠性豊かな住宅建築です。
また、居室棟の周りには、土蔵をはじめ食料庫、使用人湯殿、家族湯殿、貯蔵庫(ワインセラー)等の付属棟が残り、当時の生活の様子を知ることができます。(現地案内板より)
居室棟の洋室と煙突と大玄関
洋室
白漆喰天井にアールヌーヴォー調の蝶をデザインしたシャンデリア、真っ赤な絨毯、大理石のマントルピースなど、外観も内部もとってもおしゃれでした。
居室棟の洋室
壁は組石造り風に石を貼り、洗い出しと呼ばれる漆喰を壁に塗っています。窓もおしゃれです。
大広間棟
大玄関
大広間棟の大玄関
本玄関
居室棟の本玄関