九州旅・九州各地の温泉・四季・町並・歴史

叙福長寿館

今から約2200年前、秦の始皇帝の命を受け不老不死の霊薬を求めて海を渡り、佐賀に辿り着いたと云われる徐福に纏わる資料や伝説などを展示しています。

叙福長寿館1

徐福長寿館(じょうふくちょうじゅかん)
所在地:佐賀県金立町1197-166
開館時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:毎週月曜日(休日の場合は翌日)・12/29~1/3
入館料:大人300円 小・中学生150円
日本で唯一の公的な徐福の資料館です。

叙福長寿館2

徐福長寿館の中央ホールには、徐福のふる里「連雲港市」製作の叙福像が鎮座しています。まっ白な大理石で、重さ2.5tもあります。
この建物は、木の芽や花が芽吹くイメージをデザインして建てられました。建物全体を上から見ると、蓮の花の様な形になっています。時代を映す鏡として銀色に輝いています。

叙福長寿館3

館内には、徐福に纏わる資料がたくさん展示されています。また、徐福にかんするビデオも鑑賞することができます。
希望者には、係の方が説明をしてくださいます。私たちは説明をお願いしました。徐福や徐福伝説について、佐賀との関わり、薬用植物などについて、大変解り易く、丁寧に教えて頂きました。大変勉強になり、ますます徐福さんに興味を持ちました。

叙福長寿館4

徐福長寿館 日時計

太陽の位置で変化する影を利用して、時刻がわかる時計です。

叙福長寿館5

徐福とお辰

玄蔵の娘お辰は徐福と恋仲となりましたが、徐福が一族の長であり不老不死の植物を捜し歩き、毎日多忙な為なかなか会うことができず、時々機会を作って恋を語り思いをとげることしかできない日々が続きました。或る日、徐福が使者に「お辰に5年待って欲しい」と伝える様に依頼したところ、使者が間違えて「50年待って欲しい」と伝えてしまいました。お辰は50年も待つことが出来ないと遂に恋煩いに罹り、重態になってしまいました。お辰は「自分は思うこと叶ずして死出の旅路をたどることとなるが、私の死後私を祀ってくれるものがあれば参拝する諸人の願を叶えてやる念願をもっている。」と言い遺したので、その後近郷の人々の間で話し合いお辰の等身大の観音像を作り、東千布観音周地に小さな観音堂を建てて、祀りました。結婚祈願や縁結びの御利益があると言われています。50年毎に行われる金立神社大祭「金立神社のお下り」のときは、徐福像を必ずお辰観音が出迎え一夜を共にする行事が今でも行われています。(徐福長寿館の係の方の説明より)

叙福長寿館6

金立公園

徐福長寿館の周りには、金立公園薬用植物園や徐福の広場などもあり、大きな徐福像も建っています。薬用植物には、植物名や効能などが書かれた名札が立っているものもたくさんありますので、植物を知るいい機会にもなりました。

叙福長寿館7

徐福物語(徐福伝説)

紀元前221年、中国を統一した秦の始皇帝が次に望んだのは「不老長寿」の身体を手にいれることでした。始皇帝に徐福が「はるか東の海の彼方に三神山があり、そこに住む仙人が不老不死の霊薬を作っております」と申し出ました。始皇帝は五穀・百工・童男童女三千人を乗せた大船団を徐福に与えました。
中国の正史である司馬遷の史記によると、「徐福は平原光沢の地に辿り着き、その地の王となり中国には戻りませんでした。」と書かれています。徐福に関する伝承は日本各地に残されています。佐賀の徐福伝説もそのひとつです。しかし、考古学や海洋学、航海学などの見地からも、徐福は現在の佐賀県に上陸した可能性が非常に高いと考えられているそうです。

叙福長寿館8

徐福像

佐賀市金立薬用植物園の徐福像は、中国・江蘇省連雲港市から寄贈されたものです。
背景に金立山、まわりは青々とした草が緑の絨毯のようです。その中に堂々と大きな叙福像が建っています。金立サービスエリアから歩いてくることができますので、お散歩がてら徐福さんに会いにいくのもいいですね。

叙福長寿館9

堂々とした徐福像

3000人もの人々を引き連れ、日本へ渡ってきた徐福さん、きっと素晴らしい指導者だったのでしょう。

叙福長寿館10

金立公園

金立公園は佐賀市の金立山の麓の長崎自動車道金立サービスエリアの周囲にあります。全体面積が27.4ヘクタール(うち20.66ヘクタールを現在供用)の総合公園です。
公園内には徐福長寿館、薬用植物園、コスモス園、金立山いこいの広場などがあり、一般道からも長崎自動車道金立サービスエリアからも徒歩で行くことができます。
春は桜や菜の花、初夏にはハマナスが甘く上品な香りを放ちながら華やかな花を咲かせます。秋はコスモスの花が風に揺れ、四季折々、様々な花が咲き、緑豊かな公園です。ベンチなどもありますので、お弁当や水筒を持ってお出掛けするのもいいですね。

叙福長寿館11

金立公園 薬用植物園

薬用植物園は、面積3.5ヘクタールの広大な敷地に、草原、丘陵、谷、池などがあり、三百種以上の薬用植物が植栽されています。薬用植物園には、健康歩道"千反の道"、生命の庭、平原、広沢の広場、蓬莱池、弥生の丘、源蔵の丘、連雲港広場、始皇帝の森、薬草園”蓬莱”、不老長寿池、不老長寿の森、お辰の広場、花とみどりの丘、徐福の広場、滋養強壮の森、徐福長寿館の庭の16区画があります。

叙福長寿館12

テッセン(クレマチス)

キンポウゲ科 センニンソウ属
使用部(生薬名):根(威霊仙)
薬効:鎮痛
成分:イレイセニン
このは、クレマチスと総称され、多くの園芸品種がある。(現地案内板より)
テッセン又はクレマチスと呼ばれる花で、青紫の花です。

叙福長寿館13

ハマナス

バラ科
効用:疲労回復、月経不順
薬用部位:花弁、果実
自生地:海岸の砂地(日本国産)
採取時期:夏(現地案内板より)

叙福長寿館14

ハマナスは、鮮やかな濃いピンクの花で、甘く上品な香りが漂っていました。

叙福長寿館15

虫が蜜を吸っていました。

叙福長寿館16

タラヨウの葉

タラヨウは葉の裏に傷をつけると字が書けることから、ハガキの木や郵便局の木とも呼ばれています。この葉の裏に文字を書くことができる性質が、インドで経文を書くのに使われていたタラジュ(多羅樹)という木のようだということから、タラヨウ(多羅葉)と名付けられました。

叙福長寿館17

案内をして下さった係の方が、タラヨウの葉の裏に爪楊枝で文字を刻むと、みるみる文字が鉛筆で書いたように、黒くくっきりと浮き上がってきました。

叙福長寿館18

ムラサキツユクサ

紫露草(ムラサキツユクサ)の花は、6月~9月頃咲きます。

叙福長寿館19

マツバウンラン

松葉海蘭(マツバウンラン)は、葉の形が松葉に似ていて、花が海蘭(ウンラン)に似ていることから名付けられました。

叙福長寿館20

叙福長寿館21


佐賀一覧

  佐賀  唐津  武雄・嬉野  有田・伊万里
  鳥栖・三養基郡   多久・神崎  えびす