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慧日山 髙傳寺

肥前佐賀の歴史を刻んだ龍造寺・鍋島両家の「祖霊の里」として知られ、佐賀の梅の名所としても有名なお寺です。

高伝寺1

高伝寺(こうでんじ)・髙傳禅寺
曹洞宗 恵日山 髙傳禅寺
所在地:佐賀県佐賀市本庄1112-1
拝覧時間:9:00~20:00
拝覧料:通常大人¥300-. 中学生以下¥150-.
釈迦堂御開扉期間:大人¥400-.
毎年4月19日~5月5日の釈迦堂祭りの際に大涅槃図が開帳されます。

高伝寺2

高伝寺は、天文21年(1552年)、今から450年前、尊仏崇祖の念厚く信仰心の深い人柄であった鍋島駿河守清房公(藩祖鍋島直茂公の父君・剛意善金大居士)の創建です。山号は恵日山、曹洞宗の古刹であり、肥前佐賀の歴史を刻んだ龍造寺・鍋島両家の「祖霊の里」として知られています。
その歴史の舞台は、我国の優れた文化遺産として広く愛されている「葉隠」の風光として伝えられています。 また、梅の開花時期には、約700本と言われ園内の梅が咲き誇り、多くの参拝者で賑わいます。佐賀の梅の名所としても有名です。

高伝寺3

旧藩主 鍋島家菩提寺

高伝寺4

杏葉紋

杏葉紋(ぎょうようもん)は、抱き杏葉紋(いだきぎょうようもん)とも呼ばれます。元々は豊後の大友氏の紋でしたが、戦国時代、肥前の龍造寺氏が台頭し、隆信の時代に大きく勢力を拡大し、元亀元年(1570年)に、大友宗麟は龍造寺隆信を討つために軍を起こし、肥前に侵入しました。しかし、圧倒的な大友氏の軍勢に対し劣勢の隆信は夜襲を企て実行し、大勢に油断した大友氏の軍を打ち破り、この戦勝を記念して、龍造寺氏はそれまで用いていた家紋を奪い取った杏葉紋に改めたといわれています。
龍造寺氏の杏葉紋は、のちに鍋島氏にも伝えられ肥前佐賀藩主鍋島氏の紋として有名になりました。また、杏葉紋は法然上人が開いた浄土宗の寺紋でもあります。

高伝寺5

高伝寺の本堂

明治33年に本堂、山門の再建がなされました。本堂内には、釈迦堂があります。
釈迦堂は、鍋島勝茂公が亡き父君(直茂公)と母君(陽泰院殿)の菩提を弔うために奉祀された、御堂です。釈迦三尊像が安置されています。釈迦堂は、毎年4月19日と20日の2日間のみ御開扉されます。
大涅槃図も釈迦堂ご開扉法要の時に限り一般に公開されます。大涅槃図は、京都東福寺にある明兆筆の模写で、縦15.2メートル、横6メートルの広大な和紙に描かれています。300年という年月を経た今日でも鮮明な色彩を保っています。

高伝寺6

髙傳禅寺の扁額

高伝寺7

高伝寺案内

当山は旧藩主鍋島家菩提寺で山号を恵日山といい曹洞禅宗
開基は鍋島駿河守清房公(藩祖直茂の父君・剛意善金大居士)
天文21年(1552年)の創建・境内総地積一万余坪・本尊は、薬師如来・仏殿の西裏約六反歩にわたる。
龍造寺・鍋島両家の、御墓所に立ち並ぶ数百基に上る石燈籠、雄大な構築規模と結構な諸堂宇の佇まいは、往時の藩政時代の雄図を偲ばせるのに十分。
中世戦国時代から幕末期に於ける精神性は「武士道」に代表されるものであるが、当山に象徴される龍造寺・鍋島両家の伝統に支えられた「葉隠」は武士道思想の白眉として知られている。
陽春4月に公開される「釈迦堂御開扉法要」はこんもような肥前佐賀の歴史を彷彿とさせるものである。
同時に公開される、本邦最大を誇る大涅槃像(縦八間・15.4m.幅三間半8m)は三代綱茂公御寄進 (現地案内板より)

高伝寺8

武士道の心「葉隠」の「原点」

天正12年(1548年)沖田畷(おきたなわて)の合戦後、仁愛と知勇を兼ね備えた直茂公によって引き継がれた「肥前の伝統と家風」はその後の「葉隠」の成立と共に「武士道思想」の原点として知られるところです。
明歴3年(1655年)初代鍋島藩主勝茂公が父君(藩祖)直茂公と(母君)陽泰院殿の菩提を弔う為に奉祀されたのが高伝寺の釈迦堂です。当時、シャム(タイ国)の商船の長に積荷の中に貴重な「赤栴檀」の香木があることを聞いた公が使者を遣わしてこの香木を購入し、京の仏師宗仁法橋に彫らせたのが、、成道(お悟りになられた)時の釈尊を中心にして左右に文殊・普賢の両菩薩を脇侍とした「釈迦三尊像」です。(現地案内板より)

高伝寺10

御位牌所

種別:佐賀市重要文化財(建造物)
名称及び員数:御位牌所一宇
附1.木造阿弥陀如来坐像一 附2.御位牌202霊分
指定年月日:昭和49年2月21日
 御位牌所は、明治29年(1896年)の建立で、中央に阿弥陀如来坐像を安置し、その左右5段に御位牌が置かれている。 阿弥陀如来坐像は、座高145糎メートルの上品上生(定印)の印を結ぶ寄木造りの坐像である。近世の仏像としては、作も優れ半丈六の堂々としたものでその価値が高い。
 御位牌は、龍造寺・鍋島両家の202霊が泰安されている。最大のものは、総高134センチメートルの堂々としてもので、上り龍・下り龍など多くの彫物や彩色が施されている。これらが一同に奉安されているのは実に壮観で、大名の側面をうかがうことのできる貴重な資料の一つであり、近世における工芸品としてその価値が高い。(現地案内板より)

高伝寺11

御位牌堂

(鍋島・龍造寺両家御位牌所)
龍造寺本堂の裏手(御霊屋の入口)
御位牌堂も佐賀市重要文化財に指定されています。
明治27年、鍋島家11代直大(なおひろ)は、佐賀藩の諸寺から主だった鍋島・龍造寺両家の位牌を納めるための位牌所の建立に先立ち、明治4年、両家の墓石を高伝寺墓所に整備しました。直大公は、明治時代の廃仏の風潮の中にも関わらず、高伝寺の再建事業を行いました。こちらに納められています位牌の数は、202霊もあります。

高伝寺12

御位牌堂の花頭窓

高伝寺9

高伝寺13

開山堂

本堂前には開山堂と庫裏が向かい合って建っています。本堂の北側には位牌所が建っています。
寺内最古の建物で、二代光茂公の持仏であった七体観世音菩薩、歴代住職の位牌、旧藩時代の戦死・殉死者の位牌が祀ってあります。開山堂は、明治初期の建築と言われています。(現地案内板より)

高伝寺14

高伝寺の庫裡

高伝寺の山門をくぐり境内に入ると、右手に庫裡があります。庫裏(くり)とは、仏教寺院における伽藍のひとつです。高伝寺の庫裡の前には、紅梅、白梅が満開でした。

高伝寺15

本堂横から

高伝寺16

本堂屋根

高伝寺17

本堂

高伝寺18

本堂

高伝寺19

坐禅会

坐禅会は毎週水曜日の午前5時半より高傳寺本堂にて行われています。

高伝寺20

本堂と梅

高伝寺21

本堂

高伝寺22

本堂

高伝寺23


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