旧三省銀行
明治15年に設立された銀行です。むくり屋根に漆喰壁など、外観は伝統的な蔵造りです。
所在地:佐賀県佐賀市柳町3-12
旧古賀家の左隣です。
開館時間:9:00~17:00
休館日:月曜日、祝日の翌日、年末年始
※資料等整理期間は休館日です。
外観は一見蔵の様に見えました。一階正面外観に丸みを帯びた繰型窓が設けられ、外側に鉄格子を付して、鉄の扉を付けているところが銀行らしいです。建設当時は、米相場取引を主に生業としていました。
むくりのある切妻屋根などに特徴があります。ちなみにむくりとは、上側に反った状態のことをいい、長尺の梁材などがたわむ事を想定して、反っている側を上向きに取付けることをいいます。
旧三省銀行は明治15年に藩士・柿久栄次を創業者として、銀行類似業務を行う三省社として設立されました。開所当時は一般の銀行業務と違い、米相場取引を主に生業としていたそうです。明治18年に正式の銀行となりましたが、経営悪化のため明治26年に倒産しました。この建物はその後、医院や住居として改造が加えられ利用されてきました。現在は当初の姿に再現しています。
むくり屋根
ぷっくりとした丸みを帯びた造りの屋根です。
1階と2階の道路に面した窓は丸みを帯びた窓に、銅板の防火扉が取り付けられています。
佐賀城下ひなまつりの際は、鍋島緞通を飾っていました。ゴールデンウィークに伺った時は、ユニークなオリジナルTシャツを集めた作品展が開催されていました。時季に応じて、様々な企画展示、イベントなどを開催しています。
玄関横の道路に面した部分などは、今でいうショーウィンドウのようで、まるで商家のようでした。
旧三省銀行
明治15年7月、旧佐賀藩士の柿久栄次を頭取に、佐賀郡の主な米穀商を株主にして、三省社という銀行類事業が設立され、佐賀郡蓮池町(現、佐賀市柳町)に本社を置いた。三省社は営業向上とともに普通銀行への転換が要求され、明治18年資本金5万円の株式会社三省銀行となる。その後、米国思惑売買の投機師とも取引を結ぶようになった。それがいつのまにか投機師専門の金融機関化し、貸付方針が乱れ、貸付資金の大部分が回収不能に近くなった。そのため経営が悪化し、明治26年正保実施直前に解散という形で倒産した。(現地案内板より)
窓
丸みを帯びた繰型窓