九州旅・九州各地の温泉・四季・町並・歴史

旧古賀銀行

旧古賀銀行は明治18年両替商をしていた古賀善平が設立した古賀銀行の建物を、大正5年当時の姿に復元したものです。

旧古賀銀行1

所在地:佐賀県佐賀市柳町2-9
開館時間:9:00~17:00
休館日:月曜日・祝日の翌日・年末年始
※資料等整理期間は休館日です。

旧古賀銀行2

古賀銀行は、明治18年両替商をしていた古賀善平が設立した銀行です。現在の建物は、大正5年当時の姿に復元されています。復元の際には、失われていた南側の二つの塔屋は、古い写真を元に復元したそうです。しかし、内部の吹き抜けとそれを取り巻く空間の資料が少なかったため、解体によって発見された建物自体に残された情報を基にしたそうです。吹き抜けの天井は、設計者が同じ古賀銀行神崎支店の天井を参考に設計したそうです。ちなみに、古賀銀行神崎支店は現存していますが、現在は残念ながら公開していません。

旧古賀銀行3

旧古賀銀行は、洋風と和風が混在していて独特の雰囲気があります。外壁の煉瓦タイルの目地は、日本伝統の漆喰で仕上げています。当時の銀行のカウンターなどもそのまま残っています。室内は、網代模様の天井など、日本の伝統的な技術も見ることが出来ます。

旧古賀銀行4

旧古賀銀行は、明治39年に、現在地東寄りの佐賀市蓮池町に本店が新築されました。当初は、洋風の漆喰仕上げの外観でしたが、大正5年に西側に大きく増築され、タイル張りの外観となり風格ある建物となりました。
旧古賀銀行は、大正2年末には九州の五大銀行の一つに数えられるまでに成長しました。しかし大正9年以降の慢性的な不況によって、大正15年には休業に追い込まれ、昭和8年9月には遂に解散を決議するに至りました。その後は、昭和9年から昭和29年まで佐賀商業会議所、 昭和61年まで佐賀県労働会館、平成4年まで自治労佐賀県本部として使用されました。

旧古賀銀行5

現在は、佐賀市の所有となっています。また、佐賀市重要文化財に指定され佐賀市歴史民俗館のひとつとなっています。春の佐賀城下おひなまつりの際は、様々なひな人形が飾られ、特に賑わいます。

旧古賀銀行6

旧古賀銀行7

旧古賀銀行8

柳町の通り

旧古賀銀行9

南側玄関

旧古賀銀行10

旧古賀銀行11

旧古賀銀行12

旧古賀銀行13

旧古賀銀行14

煉瓦タイル張りに、石造りの帯を巡らせる形式で建物の表面を飾っています。

旧古賀銀行15

旧古賀銀行16

旧古賀銀行17

旧古賀銀行18

旧古賀銀行19

西側門

旧古賀銀行20

西側玄関

西面中央には寄棟屋根で石造円柱を有するポーチが付されています。

旧古賀銀行21

西側玄関

旧古賀銀行の西側(向かって左側)の玄関です。おしゃれなつくりになっています。屋根の上には、壺のような飾り(下段の左側写真)が数ヵ所に取り付けられていました。台座にはマークの様なものがありますので、もしかしたら、シンボルマークか何かだったのでしょうか。

旧古賀銀行22

旧古賀銀行23

旧古賀銀行24

西側玄関天井

旧古賀銀行25

西側玄関

旧古賀銀行26

壺のような物

旧古賀銀行27

壺のような物

旧古賀銀行28

壺のような物

旧古賀銀行29

旧古賀銀行30

旧古賀銀行31

旧古賀銀行の玄関横にガス灯が建っていました。モダンでレトロな旧古賀銀行の建物にぴったりマッチしていました。松原神社の境内にもガス灯があります。ガス灯の灯りは、柔らかく、優しく、温かい感じがします。

旧古賀銀行32

ガス灯

ガス灯は、文明開化華やかな明治5年(1872年)わが国で初めて横浜の街に灯され、以来大正初期をピークに日本の街を照らしてきました。しかし、明治20年わが国初の発電所が誕生し電灯の普及とともに徐々に照明用としてのガス灯は姿を消し、現在、ガス灯は主に熱源として使用されています。
今日、ガス灯は本物の豊かさを求める時代のなかでよみがえり、明治期の洋風建築である歴史民俗館(旧古賀銀行)と調和し、レトロ調にふさわしい景観を醸し出すとともに、ガス灯のぬくもりとあたたか味のある黄白色の淡くほのかな光は、私たちの心を和ませてくれるでしょう。
このたび、佐賀葉がくれライオンズクラブ結成30周年にあたりガス灯のあたたかく、やさしい光のように時代を超えて愛されることを願い、ここにガス灯を設置しました。佐賀葉がくれライオンズクラブ・台北市第一(中央)国際獅子会・函館東ライオンズクラブ    平成11年10月16日(現地案内板より)

旧古賀銀行33

黒い郵便ポスト

所在地:佐賀県佐賀市柳町2-9
旧古賀銀行の玄関横に黒い郵便ポストがありました。福岡県北九州市小倉北区の小倉室町郵便局の前にも同じ形の黒いポストがありました。長崎街道沿いに点在しているようです。

旧古賀銀行34

長崎街道と新式郵便制度

長崎街道は、江戸時代において小倉・長崎間で25の宿場を結び、国内で唯一、海外への窓口を開く文明ロードとして発展しました。この街道に呼応するように、明治4年12月5日に九州で最初に長崎郵便役所と16の郵便取扱所が街道沿いに設置され、その後順次、九州全域に郵便局ネットワークが広がっていきました。物流と情報の伝達手段として役割を果たしてきた長崎街道を振り返り、歴史的文化を生かした地域の活性化がさらに推進されるよう願って、このポストを設置したものです。(現地案内板より)

旧古賀銀行35

旧古賀家側から

旧古賀銀行36


佐賀一覧

  佐賀  唐津  武雄・嬉野  有田・伊万里
  鳥栖・三養基郡   多久・神崎  えびす