佐伯文庫跡
江戸時代の佐伯文庫跡に建てられた石碑です。
所在地:大分県佐伯市大手町 三の丸公園内
佐伯文庫は、八代藩主高標(たかすえ)が創設しました。和漢洋書八幡巻を二棟の書庫に納め、書物奉行所を置いて管理させました。十代高翰(たかなか)は約二万巻を幕府に献上しました。佐伯文庫の蔵書には「御禁書」十数冊も含まれていたそうです。
図書館が大好きな私にとっては、身近に充実した図書館があるととっても嬉しいです。江戸時代に既にこのような文庫があったのは、佐伯の文化や教育の質の高さを感じます。すばらしいです。図書館は、夢と希望がいっぱい詰まっている気がします。
佐伯文庫
〇佐伯藩八代藩主毛利高標は学問を奨励し、安永6年(1777年)城内に藩校「四教堂」を創立、天明元年(1781年)三の丸に「佐伯文庫」を創設し、書物奉行を任命した。
〇高標の収集した蔵書は八万巻にもおよび、大部分は中国(宗・元・明・清)の本であり、分野は儒教の四書五教をはじめ歴史書・詩文・仏典・医学書・数学書・天文・生物学と多岐にわたる。
またオランダ語やフランス語で書かれた植物書や医学書・世界地図など西洋の本も含まれていた。
〇文政7年(1824年)十代高翰のとき二万巻余りが幕府に献本され、現在は、宮内庁書陵部・国立公文書館・内閣文庫・国立国会図書館に保管されている。
佐伯に残された書物は明治以降に散逸し、毛利家から寄贈された二千九百余冊が佐伯市に保管されている。平成18年4月吉日 四教堂塾建立(現地案内板より)