古園石仏
臼杵石仏の代表的な大日如来像が刻まれています。日本の石仏の中でも最高傑作といわれています。
所在地:大分県臼杵市深田804-1
国宝臼杵石仏内
有名な大日如来像が刻まれています。
大日如来坐像
平安時代後期~鎌倉時代にかけて彫られたと言われています。
切れ長の目に引き締まった口元、その口元には紅が残っています。美しいアーチを描いた眉、端正で気品溢れる表情です。ふっくらした頬など優しさと慈悲深さも感じます。
当日は曇天の為、湿度が高く、色が鮮やかに見えました。
中尊の大日如来像は、切れ長の目に引きしまった口元が極めて端正で気品あふれる表情を作り、各方面から限りない絶賛を受けている。以前は、落ちた仏頭が仏体下の台座の上に安置され、長く人々に愛され続け、世界的にも有名であったが、保存の為の修復に合わせて仏頭も昔日の見事な姿に復位された。平安後期頃の作。(臼杵石仏パンフレットより)
国宝臼杵石仏
臼杵石仏は、千年の風雨に堪え、ひたむきな信仰のあかしを、今もなお残している。平安時代後期から鎌倉時代にかけて彫られたといわれ、遠く千年の歴史・文化を伝えてくれる。
六十余体の磨崖仏は、昭和27年国の特別史跡、昭和37年国の重要文化財の指定を受け、永年の歳月をかけて行われた保存修理工事を平成6年3月に終えた。その時に頭部のみの姿で親しまれた古園石仏中尊の大日如来像も本来の姿(胴と一体になり)にかえり、臼杵磨崖仏四群五十九体が、平成7年6月国宝に指定された。磨崖仏では、全国初、彫刻においても九州初の国宝指定。木彫りとみまがうばかりの見事な彫刻技術、そして仏の数は、他に類を見ることなく、国の内外で文化遺産としての高い評価を得ている。(臼杵石仏パンフレットより)
臼杵磨崖仏
臼杵磨崖仏は、軟らかい石質の阿蘇溶結凝灰岩に高肉彫りされています。軟らかい石質であるため彫刻に適している反面壊れやすく、地下水や表面温度等の変化によって風化が進行していきます。とくに、古園石仏はもともと仏像の下半分に岩がなかったこともあり、地下水が常にしみ出し湿潤な状態となっていました。このため、コケ類が繁殖し、風化を進行させる要因の一つとなっていました。そこで臼杵市は国・県の補助を受け、文化庁の指導のもとに平成3年(1991年)から5年度までの三カ年保存修理を行いました。
亀裂を生じた岩盤には、彫刻面を避けて27本のアンカーボルトを打ち込んで崩落を防ぐと共に、風化した龕部全体に樹脂(ワッカーOH)を含浸させ石質硬化を図りました。このほか、コケ類除去、地下水排水工事、石積工事、割落した仏像片の復位などを行いました。さらに、この修理工事と併行して、平成4年度から二カ年で保存修理の効果をより高めるため、防災施設としての収蔵庫(覆屋)設置工事も行いました。 臼杵市教育委員会(現地案内板より)