西光禅寺
四面の塔身に地蔵菩薩が陽刻された、大変珍しい国東塔があります。
大分県国東市武蔵町吉広255
西光寺石造宝塔
塔身に四体の地蔵が刻まれています。
西光寺石造宝塔
昭和32年3月26日 大分県重要文化財指定
総高:3m21cm 石材:角閃安山岩 造立:至徳4年(1387年)9月24日 目的:現世安穏後生善所のため
構造:第四重の四面には各二個宛の格狭間があり、ここに銘文が刻まれ造立の趣旨が書かれている。台座は蓮華座を欠き一重八弁の反花のみである。塔身には四面地蔵尊像が陽刻されているが、ここには普通梵字又は造塔の主旨などが誌されているが、この塔の如く仏像が刻まれているのは極めて珍しい例である。そのため造塔の目的は普通の塔では何も書いていないはずの格狭間に刻ってあるのである。屋根は比較的小さく相輪は完備している。
総括:この国東塔は塔身に四体の地蔵を刻み、基礎の格狭間に銘文が刻まれているが、珍しいと云うだけでなく、銘文の文字も立派であり、笠から塔身にかけてのやわらかさと云い、恐らく土地の石工が精魂込めた会心の作であろう。 武蔵町教育委員会(現地案内板より)