国宝富貴寺大堂
蕗の大堂(ふきのおおどう)とも呼ばれる、富貴寺の大堂です。
国宝大堂は、西国唯一の阿弥陀堂であり、九州最古の和様建築物です。素晴らしい建築技術に感動。古の職人さん、いい仕事していますね。
富貴寺大堂
富貴寺大堂は、明治40年に特別保護建造物に指定され、昭和27年以降は国宝として保護されています。
阿弥陀如来坐像は、大正7年に国宝に、昭和25年に重要文化財に指定されています。平安後期、浄土思想阿弥陀信仰全盛期の建立で、総素木(榧・かや)造りです。三間四間(柱の間が三つと四つ)の建物で、周囲に廻縁(まわりえん)があります。
大面取りの方柱に舟肘木(ふなひじき)をのせ、その上に単層宝形(ほうぎょう)造りの屋根をのせ、行基瓦葺二重繁垂木(しげだるき)になっています。簡素な形、優美な屋根の線、それらがどっしりとした安定感を与えています。
内部は板敷で、四天柱で内陣が区切られ、阿弥陀如来坐像が安置されています。須弥壇(しゅみだん)の格狭間(こうざま)の線はふっくらと優しい形をしており、小組格天井(こぐみごうてんじょう)は端正です。
大堂はこれまでに四回の大修理が加えられました。文和2年(1353年)の墨書のある軒木の一部が残存しています。現在のものは昭和23年から25年に大修理されたもので、昭和40年には行基瓦に改修されています。(富貴寺パンフレットより)
富貴寺の大堂の屋根は宝形造(ほうぎょうづくり)です。大棟のないピラミッド状の屋根形態で、瓦葺きです。この堂の瓦葺きは、「行基葺き」と呼ばれ、上方がすぼまり、下方が開いた特殊な形の瓦を次々に差し込んでいくものです。
富貴寺の大堂(だいどう)を裏山から眺めてみました。流石は国宝、美しいですね。
富貴寺大堂は、正面からも美しいのですが、四方八方、どこからみても美しいです。端正な美しさを持つ建物ですね。
参道の階段からみた大堂の屋根
大堂内陣中央には、重要文化財指定の本尊 木造阿弥陀如来坐像が安置され、堂内の壁画も重要文化財に指定されています。