地獄蒸し
温泉噴気の竈で、野菜、肉、魚介類、卵、まんじゅう、プリンなどを蒸すことを地獄蒸しといいます。
別府の旅館やホテルでは、地獄蒸しを出してくれるところがあります。また、各地獄でも地獄蒸し卵や、地獄蒸し焼きプリン、地獄蒸しのとうもろこし、さつまいも、肉まんなどを販売しているところがあります。
地獄蒸しとは、温泉の蒸気を利用して様々なものを蒸すこと、また、蒸したものをいいます。ゆで卵、さつまいも、とうもろこし、野菜類、かに、海老、魚などの魚介類、蒸しパン、肉まん、プリンなどなど様々な素材を素材のおいしさを活かして美味しく蒸しあげます。温泉の成分と高温で一気に蒸しあげる効果で旨味が凝縮されるようです。私は地獄蒸し玉子が大好きです。卵の殻を剥く時に温泉独特の香りがほのかにします。塩を少々かけてパクッと食べるのが美味しいです。別府の中でも特に鉄輪を散策しているとこんな光景をたくさんみかけます。
食材を持ち込んでもいいところや、食材や調味料もセットになったところもあります。蒸し料理や煮込む料理は全て利用できます。尚、蒸気が高温のため、十分にご注意ください。
地獄蒸しの目安
ほうれん草:1~2分、さつまいも:20~30分、たまご:7~10分、竹の子:60分、カニ:15分~20分、海老:5~10分、タコ:20~30分、石垣もち:20分、茶碗蒸し:5分、おでん:60分。
海老やシャコなどを蒸すと、茹でたものよりう~んと旨味が凝縮されてとっても美味しいです。真子を持ったシャコもとっても美味しいです。
さつまいもやとうもろこしは、ほくほくのほこほこに美味しく蒸しあがります。
豪快にキャベツをまるごと蒸している方がいらっしゃったので、「どうやって食べるのですか」と尋ねると「一緒にどうぞ」とおっしゃって、ご馳走してくださいました。マヨネーズ、塩、うまかキャベツのたれと、柚子味噌、辛みそ、練り味噌、肉味噌、にらをピリカラの醤油につけたものなど10種類くらいのつけだれを準備されていました。「お見事!」
お言葉に甘えて全種類少しずつ頂きました。夫々どれもとってもおいしくて、キャベツ自体も甘くて美味しくて、「天晴れ!!」。
私はその中でも特に、その方特性の練り味噌が一番好きでした。赤味噌とお砂糖とみりんを出汁で伸ばして練りながら煮詰めたものだそうです。とっても美味しかったです。「ごちそうさまでした。」
その方は、10年以上毎年鉄輪に湯治に来ていらっしゃるそうです。湯治と地獄蒸しの達人ですね。素晴らしい方との出会いに感謝です。
地獄蒸しは、油を使わず料理し、食材本来の美味しさを引き出す料理なので、ヘルシーです。
おこわや赤飯などを蒸している方もいらっしゃいます。