油屋熊八像
油屋熊八公は、「別府観光の父」「別府観光の恩人」と呼ばれる方です。別府市の観光開発に尽力し、日本初のバスガイドによる案内付きの定期観光バスで別府の地獄めぐりの運行をはじめたり、別府を世界に広めた方です。
大分県別府市駅前町12-13 JR別府駅
辻畑隆子作 油屋熊八の像
天国から舞い降りた熊八が「やあ!」と呼び掛けているイメージで造ったそうです。
子どもたちを愛したピカピカおじさん
油屋熊八は、子どもたちに童謡を歌ったり、寓話を聞かせたり、クリスマスにはサンタクロースが水上飛行機から降りてきて、子どもたちを驚かせたりして、子どもたちに「ピカピカおじさん」と呼ばれ慕われていたそうです。
背中のマントの裾には鬼の子がつかまっています。
鬼の子
この鬼の子は、地獄巡りからイメージされたものだそうです。
熊八公は、別府観光の父のみならず、温泉保養地由布院の礎を築いた方でもあります。
新約聖書の言葉「旅人を懇ろにせよ」(旅人をもてなすことを忘れてはいけない)を座右の銘とし、亀の井旅館を創業し、後に様式ホテルに改装し、亀の井ホテルを開業し、客へのもてなしを実践しました。
七五調のバスガイド
左のかなたは別府湾 湾の眺めは絵の如く 海辺に人家が群がりて 煙漂うこの街は 温泉情緒細やかな 湯の町別府でございます。
左行く手に緑濃く 松の林の茂れるは 昔一遍上人が 伊予の道後を船出して 上陸されし由緒ある 上人ヶ浜でございます。
ここは名高き流川 情けも厚い湯の街の メインストリートの繁華街 旅館商店軒並び 夜は不夜城でございます。
次はその名も珍しき 山の中なる海地獄 緑滴る絶壁を 背景とせる谷あいに 深くたたえし熱湯は 色紺碧の海に似て
尽きぬ名残を惜しまれて 地獄巡りは済みました 亀の井バスは謹んで 皆様のご健康を祈ります。
働き者の熊八公は、右手が左手より随分大きかったそうです。その大きな手が自慢で、「全国大掌大会」を開催しました。
マントの裏には温泉マークが、温泉マークの前には小さな子供がいます。
山は富士 海は瀬戸内 湯は別府
ピカピカおじさんこと油屋熊八は、ニコニコおじさんこと梅田凡平、チャップリンのおじさんこと宇都宮則綱らとともに別府宣伝協会を立ち上げ、「山は富士、海は瀬戸内、湯は別府」のキャッチフレーズを考案し、富士山山頂付近にこのフレーズを刻んだ大標柱を建てたり、ヘリコプターでチラシを撒いたりと奇抜なアイデアとおもてなしの精神で、別府の宣伝に努め、別府の名前を全国に広めました。
今日も別府を見守っている油屋熊八像
マントの裏にも温泉マーク