九州旅・九州各地の温泉・四季・町並・歴史

佐多直忠庭園

母ヶ岳を望む庭の一隅に築山を設けた、大刈込式蓮菜石組枯山水庭園です。

佐多直忠庭園1

所在地:鹿児島県南九州市知覧
作庭:寛保年間(1741年~1743年)
面積:275平方メートル
様式:大刈込式蓮菜石組枯山水

佐多直忠庭園2

門松と注連縄が飾られていました。

佐多直忠庭園3

門をくぐると、突き当りに切石の目隠しがあります。屏風岩とも呼ばれ、頑丈な切石で出来ていて、防衛を兼ねた造りになっています。玄関は一つで、玄関を入ると玄関の間、左に折れて次の間、その奥に座敷という間取りです。この建物配置と間取りが知覧武家住宅の基本形式の一つを示しています。門、屏風岩、間取りのどちらも地区を代表する優れた姿形です。風格がある武家屋敷です。

佐多直忠庭園4

母ヶ岳を望む庭の一隅に築山を設けています。その中心部に3.5メートルの立石がそびえ、下部には多数の石組みを配して枯滝としています。大陸的な大らかさと、水墨画の様な侘び寂を合わせ持ったような雰囲気がある名園です。

佐多直忠庭園5

佐多直忠庭園8

この家は曽祖父・十郎左衛門(知覧島津家家臣)の時代(約170~180年前)、鹿児島城下在住の彌田という建築家の手により建築されたものと伝えられています。祖父・小十郎の代を経て、父・博(養子)の時代に中屋(土間、囲炉裏等を備えた炊事棟)一棟を解体、規模を縮小し、来客を接客する部屋が配置されている棟の一棟を瓦葺きとしました。この家は曽祖父・十郎左衛門の全盛時代、構造・大きさ共に知覧一を誇っていました。
以上、昭和57年5月7日の直忠メモより(現地案内板より)

佐多直忠庭園7

佐多直忠庭園6



南九州一覧

  鹿児島  宮崎  沖縄