霧島神宮勅使殿
霧島神宮の勅使殿・・拝殿・幣殿・本殿は、外部のみならず内部も大変豪華に装飾され、贅を凝らした造りになっています。
霧島神社の三の鳥居をくぐると真っ直ぐに伸びた参道があり、その先には門守神社が左右にあり、左手には、授与所があり、その右手には手水舎があります。そして、勅使殿があり、右手が西長庁、左手が東長庁、その奥に登廊下があり、その先には拝殿があり、更に奥に幣殿があり、一番奥が本殿となっています。
本殿は外部のみならず内部も大変豪華に装飾され、贅を凝らした造りになっています。柱、梁、長押などは全て朱塗りの上、彩色文様や鍍金の飾り金具で装飾しています。壁には、極彩色の浮彫を施した羽目板を配しています。霧島神宮が西の日光と呼ばれるのも納得です。残念ながら通常は霧囲いで覆われ、拝観はできません。
勅使殿
大きな唐破風を持つ豪華な造りになっています。朱塗りの柱や極彩色の美しい彫刻がたくさんあり、華やかです。勅使殿には年季を感じる賽銭箱があります。金色の大きな菊の御紋が目に留まります。天明元年(1781年)8月奉納と書かれていましたので、230年位経っているということでしょうか。勅使殿の木鼻には、極彩色の象と獅子が施されています。大変華やかで美しいです。平成元年5月19日に国指定重要文化財に指定されています。
幣殿の龍柱・向拝の柱には、無数の瑞雲がたなびく中、2匹の龍が巻き付いた様が見事に彫られ、その意匠と極彩色の華麗さに、思わず息をのむ迫力です。(写真撮影不可でした)
菊の紋章
霧島神宮は、下から勅使殿・拝殿・幣殿・本殿となっています。勅使殿と拝殿・幣殿の間を登り廊下が繋いでいます。傾斜を利用した奥行のある建築になっています。
霧島神宮の神殿彫刻
長くて立派な牙があるのは白象でしょうか。獅子は緑と黄色と朱とカラフルに彩られています。一本一本の足の裏の肉球まで見事に描かれています。
阿形の獅子
口を開けた獅子
吽形の獅子
口を閉じた獅子
蟇股には、枝振りが良い松が描かれています。色とりどりの花々も描かれていて、豪華絢爛で荘厳な雰囲気を醸し出しています。ひとつひとつが細かく丁寧に仕上げられています。
雲、梅、鳥が描かれています。
本殿壁画(二十四孝図)
本殿の外壁には、中国に伝わる24の孝子説話が、鮮やかな色彩で描かれています。右半分が「陸績」、左半分が「張孝・張礼」が描かれています。
霧島神宮の千木
霧島神宮の社殿の屋根の上に設けられた千木(ちぎ)は水平にカットされています。因みに千木は、屋根の両端で交差させた木のことで、神社建築の象徴のひとつでもあります。千木は、屋根の上にV字型に突き出したものです。一般的には祭神が男神の社は、千木を外削ぎ(先端を地面に対して垂直に削る)にし、祭神が女神の社は、千木を内削ぎ(水平に削る)と言われていますが、霧島神宮の場合、祭神が男神なのに、千木は水平に削られています。なぜなのでしょう。ま、一概に言えないというところでしょうか。
西長庁と東長庁
勅使殿の左手には、西長庁があり、左手には、東長庁があります。