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迫ン太郎・濾過池

迫ン太郎とは、谷水の流れを利用した米つき機の一種で、精米機の無かった頃、もみや玄米を精米する時に利用していました。

仙巌園1

迫ン太郎

迫ン太郎とは、谷水の流れを利用した米つき機の一種で、精米機の無かった頃、もみや玄米を精米する時に利用していました。三十代島津忠重の頃には、小屋の中にこの迫ン太郎と交互に上下する杵や臼を並べ、ここで精米したお米を食べていたとされています。
迫とは小さな谷のことで、村中で一番の働き者であった太郎の名前と合わせて、水が流れる限り絶え間なく働くこの装置を迫ン太郎と呼んだと伝えられています。(現地案内板より)

仙巌園2

仙巌園3

濾過池

この濾過池は、千尋巌方向から水道石管を伝って流れてくる水を濾過するために建てられたものです。明治40年(1907年)7月13日着工、9月13日竣工しました。設計者・施工者は不明です。明治40年10月には皇太子(後の大正天皇)が鹿児島を訪れ、仙巌園でも園遊会が催されています。
仙巌園では、江戸時代から近くを流れる稲荷川上流(あべ木川・あべきがわ)から取水し、疎水溝を造って邸内に引水し、その水を水道石管などで御殿や池に導いていましたが、明治40年の皇太子の訪問を機に、島津家でもより上質な上水道の必要性を感じ、濾過地が造られたのではないかと考えられています。
この濾過池は、切石を巧みに使ってアーチを造るなど、しっかりとした造りになっており、近代の石造建築では貴重なものであるとして、平成13年(2001年)に登録文化財に指定されました。(現地案内板より)
※上記のあべ木川のあべの漢字は、木へんに青と書きますが、機種依存文字の為に、表示されませんでした。あしからず。



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