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天文館商店街

天文館は、鹿児島市の中心繁華街で、商業街・歓楽街の総称です。

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天文館

天文館は、鹿児島市の中心繁華街で、商業街・歓楽街の総称です。地元の方々(特に若者)は、天街(てんまち)と呼んでいます。昔、天文台(明時館)があったので、天文館と呼ばれるようになったそうです。
安永8年(1779年)に島津重豪が、天文・暦学研究、暦編纂のため天文観測所「明時館」を設置したことによります。明時館は現在の東千石町15番地付近(天文館アーケード市役所側)にありました。

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天文館本通りアーケード、天文館G3アーケード(千日通り)、天文館電車通り(いづろ通り)が縦横に貫き、その周辺をアーケードやカラー舗装された通りが網の目状に連なっています。
天文館では、アーケードがアーチ型、片屋根型を合わせて約2kmにも及んでいます。アーケードが多いのは、桜島の降灰対策や、夏の強い日差しを避けるためです。長い長いアーケードは、鹿児島ならではの対策だったのですね。

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天文館というと、「白熊(しろくま)」が有名です。しろくまとは、かき氷に練乳をかけ、小豆、さくらんぼ、みかん、パイナップルなどを載せた鹿児島発祥の名物です。今では九州各地でみかけるようになりました。

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天文館本通アーケードのカラーロードには、天文館らしく星座が描かれていました。

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天文館には、11の通り(商店街)があります。いづろ通り、ぴらもーる、照国通り、天文館本通、にぎわい通り、はいから通り、コアモール、中町ベルク、金生通り、納屋通り、テンパーク通り。
天文館テンパーク通りは、平成6年5月に「窓と光の石畳」のキャッチフレーズで、誕生しました。照国神社前、セラ602地下駐車場のオープンを機に法人組合としてスタートしたもので、店舗数83店。内、衣料品店39店、美容院15店、全体の65%をおしゃれの店で占めています。

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ぴらもーる

天文館本通・テンパーク通り・天神おつきやびらもーる、ぴらもーるは、千石天神社の門前通りであった天神馬場通りと、薩摩藩時代、外航船の発着場があったとされる御着き屋通りの名を残す古い歴史をもつ商店街の、それぞれの一部が合併した商店街です。現在は鹿児島市中央地区商店街の中に位置し、3階建ての高さのアーケードの三角天蓋の形状がピラミッド形であることから「ぴらもーる」と呼称しています。

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天神おつきやぴらもーる

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テンパーク通りの顔出しパネル

テンパーク通りは、鹿児島市内の天文館にある通りです。国道10号線と天文館から「テンパーク」の名が付いたそうです。テンパーク通りの顔出しパネルには、「くろじょか」と書かれていました。鹿児島らしく石橋の絵が描かれています。不思議な乗り物に乗る方はどなたを描いたのでしょう。この不思議な乗り物は、題名にありますように、「黒じょか」を乗り物にデザインしたようです。
黒じょかとは、芋焼酎を飲むときに使われる独特の酒器のことです。水と焼酎を好みの濃度であらかじめ割っておいたものを注ぎ、一晩置きます。翌日、弱火にかけ、黒じょかの表面が温かくなってきたころが飲みごろです。美味しく飲むコツは、温め過ぎないことだそうです。黒じょかから、猪口、ぐい呑みに注ぎ、じっくり味わいながら飲むと、まろやかで上品な甘味を楽しむことができます。

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天文館本通の顔出しパネル

天文館本通の記念撮影顔出しパネルには、「湯砲(ゆーほー)」と書かれていました。UFOを見上げる、島津斉彬公と島津重豪公です。薩摩藩25代藩主の島津重豪公は、暦を制作するため天文観測を行う施設として明時館を建造しましたが、湯に浸かるが如く、粘り強く月・星・太陽の動きを観察するものだったそうです。この顔出しパネルはそれをイメージして作ったようです。それにしても、湯砲(ゆーほー)=UFOは、おやじギャグ臭が…。

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中町ベルクの顔出しパネル

中町ベルクの顔出しパネルは、「カライモグラ」と書かれていました。坂本龍馬とお龍さんが露天風呂に入浴中のイメージが描かれています。山形屋の1号館のアーケード中央部に出る入口の前に設置しています。カライモグラの顔出しパネルの後にちらりと見えるのは、山形屋の開業当初の姿のレリーフ板です。
ベルク(BERG)とは、山、山脈という意味のドイツ語です。昭和20年代前半まで、七高(現在の鹿児島大学)生たちは、山形屋のことを「ベルク」という愛称で呼んでいたことから、山形屋があるこの通りは、「中町ベルク」と命名されました。

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