カトリック山田教会
生月大橋から車で10分の山田集落の高台に建つ、ロマネスク様式の教会堂です。
所在地:長崎県平戸市生月町山田免440-2
構造:レンガ造平屋
設計・施工:鉄川与助
竣工:大正元年(1912年)
大正元年(1912年)に、鉄川与助の手により完成したレンガ造りの教会です。
薔薇窓
正面入り口に円形窓を作り、ステンドグラスを張ったものを薔薇窓といいます。山田教会の正面入り口の上に丸窓があり、ステンドグラスが張られています。
鉄川与助
山田教会の設計・施工をした鉄川与助は、「教会建築の第一人者」と呼ばれる、教会堂棟梁です。明治12年に長崎県上五島で代々大工棟梁を勤める家系に生まれ、昭和51年に97歳の天寿を全うするまで、九州各地において教会建築をはじめとして学校、寺、事務所など多くの建築作品を残しました。
ド・ロ神父や外国人宣教師たちから大きな影響を受け、在来の技術をベースに積極的に西洋建築技術を取り入れて独創的な作品を作り続けていった鉄川与助は、教会建築の発展史そのものであり、彼を「棟梁建築家」と呼ぶ研究者もいます。
聖堂
シンプルな外観と対照的に、重厚な趣のロマネスク調の聖堂です。
聖地ガスパル様の松の木で作られた十字架。
正面祭壇の壁面には、生月に関係した4つの殉教を紹介するレリーフが描かれています。
聖堂内
リブ・ヴォールト(こうもり天井)
リブ・ヴォールト
ステンドグラス
聖堂のすぐ上の天井には、左右に一枚ずつステンドグラスが入っています。
蝶の羽で作られたコラージュ
これは1990年頃に、当時の主任司祭が自ら蝶を採集して作り上げたもので、カトリックの「七つの秘跡」を描いたものです。
数十万匹の蝶の羽でできた半円形のコラージュ