カトリック田平教会内部
田平教会の内部は三廊式で、リブ・ヴォールト(こうもり天井)や装飾が美しく、パステル調の彩色が優しさを醸し出しています。
所在地:長崎県平戸市田平町小手田免19-19
内部は三廊式で、身廊分の立面構成はアーケード、トリフォリウム(装飾帯)、クリアストーリー(高窓)からなる本格的な三層構成となっています。
祭壇
祭壇正面の十字架
リブ・ヴォールト
カトリック田平教会内の天井は、リブ・ヴォールト(こうもり天井)になっています。リブ・ヴォールトとは、それぞれの柱が上に伸び、肋骨のような構造で天井を支えています。これによって天井の高さが強調され、教会にふさわしい荘厳な雰囲気が醸し出されています。柱や祭壇の細工も凝っています。
柱の両側にはツバキのモチーフがあります。カトリック田平教会の内部には、ツバキのモチーフが幾つか施されています。設計者鉄川与助は五島の出身です。ツバキは五島の花でもありますので、もしかしたらそこに故郷五島への想いが込められていたのかもしれません。
大工の棟梁の息子として育ち、自らも棟梁であった鉄川与助が、西洋の技術を学び、神社建築から学んだ技をも駆使し、和と様の技術と美を見事に融合させています。多くのカトリック教会(天主堂)を造った鉄川与助自身は生涯仏教徒だったそうです。仏教徒であろうと、キリスト教徒であろうと、神や仏を崇め、感謝し、学び、精進し、自らの智恵、技術などを捧げるというのは、宗教の枠を超える素晴らしいことですね。
日曜日には信徒がここに集い、高い天井に賛美歌が響き渡り、ステンドグラスから差し込む光は心を癒し、祈りに満ちた荘厳な雰囲気に満たされます。賛美歌の響は、宗教に関わりなく癒され、心が平安になります。
ステンドグラスの優しい光
床にステンドグラスの模様が映っています。