霊地うしわきの森
布教当時に十字架を立てた場所が、その後も地域において聖地性を失わずに引き継がれてきたことを物語る場所です。
所在地:長崎県平戸市大石脇町
美しい根獅子の海岸のすぐ近くです。
石碑
この森は幕府のキリスト教弾圧によって処刑された数多くの殉教者が埋葬されている所である。弾圧を受けた信者の子孫たちは、いわゆる「かくれ切支丹」として約350年の間、信仰を守り続けてきたのである。 平戸市(碑文より)
うしわきさま(おろくにんさま)
この小さい森を称して、うしわき様と呼ばれる。幕命により平戸藩でも切支丹根絶を図るため、切支丹宗門改奉行がおかれ、生月島里免上川とこの根獅子に押役が置かれていた。根獅子での切支丹弾圧は激しく、昇天石ある砂浜では多数の信者が処刑された。これ等の遺体をこの地に葬り聖地とし、今でも信者は素足でお参りしている。
このような弾圧の中でキリシタン信者は表面上、他宗徒を装い、「かくれキリシタン」「潜伏キリシタン」「納戸神」と呼ばれ形を変えて信仰を守り通した。禁教令が解かれた後、大部分はキリスト教に戻ったが、この根獅子と生月島には今もなお「納戸神」の信仰が続けられている。 平戸市(現地案内板より)