上野撮影局跡
文久2年(1862年)に、上野彦馬が長崎に開業した撮影局の跡です。
所在地:長崎県長崎市伊勢町4-14
手前が上野撮影局写真機のモニュメント、奥にあるのが坂本龍馬の写真にあった肘付きの台のモニュメントです。
上野撮影局跡
文久2年(1862年)、上野彦馬はこの地に接する道路を隔てた北側の地に撮影局を開業した。これがわが国最初の営業写真館であった。上野家は代々絵師の家系であったが、彦馬は日本で初めて銀板写真機を輸入した父・俊之丞と同様に、写真に興味を持ち、オランダ人医師ボンペやフランス人ロシェから写真術等を学び、研究を重ねた。しかし、初期の頃、カメラは旧式の箱型(湿板写真)で、露出時間は約10数秒、そのため首押さえや同押さえが利用された。また、当初は写場もなく、屋根のない小屋が利用されたが、後には「ビードロの部屋」と呼ばれたガラス張りの写場が完成。長崎名所のひとつとなった。
坂本龍馬をはじめ、高杉晋作、グラバーなど長崎を訪れた人たちは、この撮影局で写真を撮ってもらったが、当時の撮影料は、1枚2分と高額であった。また、彦馬は西南戦争の従軍写真師を務め、報道写真家の先駆けとして評価されているほか、日本語の科学の教科書である「舎密局必携」を著わすなど、多大な功績を残している。
モニュメント製作者:近藤浩一 デザイン考案者:山下布美子 設置者:さるく観光幕末編推進委員会(現地案内板より)
写真機のモニュメント
上野彦馬宅跡
所在地:長崎県長崎市伊勢町