一番蔵・二番蔵・三番蔵
輸入品である砂糖が収められていた一番蔵、主に輸入品である蘇木(染料)が収められていた二番蔵、砂糖のほか、さまざまな輸入品が収められていた三番蔵が復原・展示されています。
出島内の倉庫は、耐火のため土蔵造りになっていました。
一番蔵は、輸入した砂糖が保管されていました。現在は、復元された土蔵の壁ができる工程などが展示されています。また二階には、復元模型なども展示されています。
二番蔵は、輸入した染料が保管されていました。現在は、貿易館として、貿易と交流をテーマーに貿易品などが展示されています。
三番蔵は、様々な輸入品が保管されていました。現在は、砂糖が入っていた麻袋や滑車などが展示されています。
オランダ船が運んだ植物
オランダとの貿易により、日本はオランダから、砂糖の他、生糸、綿織物、絹織物などの繊維類、皮革や象牙、水牛、牛の角、べっ甲、染料、香料、薬物、金属などを輸入しました。
また、オランダ船により様々な植物も運ばれてきました。今では日本各地でよく見かける植物もオランダ船がもたらしたものが多々あります。カラー、ひまわり、キズイセン、ダリア、などの花々やウチワサボテンなどのサボテン。ココヤシ、パイナップルなどの木の実やフルーツ。トマト、イチゴ、キャベツ、ジャガイモ、アスパラガスなどの野菜もそうです。
オランダ船が運んできたダリアなどの花々
マリーゴールド
マリーゴールドの原産地は、メキシコです。マリーゴールドは、キク科の一年草です。
ウコン
ウコンの原産地は、南アジアです。ウコンは、黄色の着色料として使われたり、生薬としても使われています。また、カレーの香辛料としても欠かせないものです。
オジギソウ
オジギソウの原産地は、ブラジルです。オジギソウの葉っぱに触れると葉っぱが閉じることからオジギソウと呼ばれるようになったそうです。子供の頃、オジギソウやねむの木の葉っぱを触って、閉じるのが不思議で、面白くて何度も触ってみていました。
シロツメクサ
シロツメクサの原産地は、ヨーロッパです。シロツメクサは、オランダゲンゲとも呼ばれます。オランダから献上されたガラス製品の緩衝材として詰められていたことから、シロツメクサと呼ばれるそうです。ガラス製品の緩衝材がプチプチなどではなく(当たり前だけど)、シロツメクサを使っていたのはとってもおしゃれです。子供の頃、学校帰りにシロツメクサやレンゲ草の草冠やネックレスを作って遊んだりしました。
キクニガナ
キクニガナ(チコリ)の原産地は、南ヨーロッパです。キクニガナは、チコリやアンティーヴとも呼ばれます。サラダや肉料理に使われる他、お茶などにも使われています。また、根を炒ったものをコーヒーの風味付けにも使ったりもするそうです。
ストック
ストックの原産地は、地中海沿岸です。ストックはアブラナ科の一年草です。ストックは英語名で茎や幹という意味があります。
ノーゼンハレン
ノーゼンハレン(キンレンカ)の原産地は、ペルーです。ノーゼンハレンは、ギリシャ語でトロフィー(勝利の記念品)という意味があるそうです。また、金蓮科(キンレンカ)、ナスタチュームとも呼ばれます。葉っぱはマスタード代わりにサラダに使ったり、サンドイッチに入れたりします。花はサラダの付け合せや料理の彩りにも使われます。また、果実はピクルスにして食べたりします。
ゼニアオイ
原産地はヨーロッパ。銭葵(ゼニアオイ)は、とても丈夫な花で観賞用に使われます。花の大きさが五銖銭(ごしゅせん)と同じ大きさだったことから、銭葵と呼ばれるようになったそうです。ちなみに五銖銭(ごしゅせん)は、古代の中国に流通した貨幣です。また、葉液(はっぱから出る粘液)には、ものを柔らかくする性質があるそうです。