蓮華院誕生寺奥之院 心経門
蓮華院誕生寺の奥之院は、玉名の地でお生まれの皇円大菩薩様をご本尊としてお祀りする真言律宗のお寺です。皇円大菩薩様ご入定800年御遠忌を記念して、昭和53年に奥之院が建立されました。
所在地:熊本県玉名市築地1512-77
寺務所受付時間:9:00~17:00
参詣料:大人200円・小人150円
駐車場:無料
心経門
蓮華院誕生寺の奥之院への入り口です。仁王門、大仏様へ一直線に延びる参道を歩くと心を落ち着かせてくれます。
皇円大菩薩様と蓮華院誕生寺
当奥之院の本寺は、この南四キロの地にある真言律宗別格本山「蓮華院誕生寺」である。蓮華院は今から約900年の昔、肥後阿闍梨皇円上人(後の皇円大菩薩様)御誕生の地という縁起を以って八百余年前、皇円上人の法孫「恵空上人」によって建立された寺院で、八町八反の境内を有する大寺院であった。皇円上人は、関白右大臣藤原道兼卿から五代目の斎官の長官三河守・豊前守・従五位、藤原重兼公の長子として、この肥後の国、玉名市築地にご生誕。のち比叡山に登られ、八十余年の修行を重ねられ、35歳にして『扶桑略記』をご編逑。「当時第一等の人」「当代随一の碩学」とたたえられ親鸞上人の師、法然上人など、数千の弟子を訓育された。八十有余年の修行の末、衆生のなやみ苦しみは因縁から起きているが、それら因縁を探り知りそして除くことは、五十年や百年の修行では期し難しい。長い寿命を保つという龍に身をかえて修行するよりほかに道はない。として嘉応元年6月13日(1169ねん)静岡県の桜ヶ池に龍神に化して御入定された。
以来、七百六十年を経た昭和4年12月10日、川原是信大僧正(蓮華院の中興の祖、奥之院の開山)旧蓮華院の草堂において記念されると突如、皇円上人のご霊姿あらわれて給うて「われは今より七百六十年前、遠州桜ヶ池に菩薩行のため龍神入定せし皇円なり、今心願成就せるをもってその功徳を汝に授く、よって今より衆生済度と蓮華院の再興にあたれ」との御霊告を守り、皇円大菩薩の絶大なる御霊力の加護のもと天正10年(1582年)戦国時代の戦火によって焼失した旧蓮華院を再興された。
是信大僧正様は度重なる修行によって天眼さらに開け、無双の功徳力を得、以来、ご霊示に従って済世利人の実をあけられた。昭和43年には皇円大菩薩様の桜ヶ池ご入定八百年ご遠忌大法要を厳修。これを記念してここに約六十町歩(18万坪)の境内を有する。「奥之院」の建立を発願された。かくて昭和53年11月13日、五十御堂の完成を期に「落慶大法会」を修し、ここに之を記す。
昭和53年 暮 真言律宗 別格本山 蓮華院誕生寺 奥之院 (現地案内板より)