青井阿蘇神社 本殿
本殿は三間社流造銅板葺。側面と背面の桟を×型とする点や長押上の小壁に格狭間を設ける点などに球磨地方の社寺建築の特徴が見られます。
鎮座地:熊本県人吉市上青井町118番地
御祭神:健磐龍命・阿蘇都媛命・国造速瓶玉神
例大祭:10/3~10/11
8日:菊祓・献幣式・球磨神楽
9日:神幸式
国宝:本殿・廊・拝殿・楼門・(附 棟札1枚・江戸期の銘札5枚)
慶長15年(1610年)竣工
三間社流造銅板葺
本殿・廊・幣殿・拝殿・楼門の五棟社殿群は、平成20年6月に国宝に指定されました。
御扉は神仏習合の思想を偲ばせる真言密教の法具である「輪宝」の金具、その背面には金箔地に社紋の「並び鷹の羽」が描かれ、御扉両脇の亀甲文様をした蔀戸は、各部ごとに花弁(はなびら)が描かれていた痕跡があります。 また両側面の妻の部分には昇龍や降龍、瑞雲や藤の彫刻が一面に施され豪華な造りとなっています。 側面、背面全体にみられる×型の桟、緑や赤で塗られた格狭間とよばれる文様の位置に人吉球磨の社寺建造物の特徴が伺えます。
廊
楼の左右両柱には、阿吽の形相をした一対の龍の彫刻があり、向かって右が剣を、左が梵鐘を巻き込んでいますが、このような形式は南九州の近世社寺建造物に影響を与えたとされています。
長押上の小壁に格狭間を設けています。側面と背面の桟を×型にしています。
緑や赤で塗られた格狭間の模様
龍や瑞雲の彫刻が施されています。