八千代座管理資料館 夢小蔵
夢小蔵では八千代座のチケットやお土産等を販売したり、八千代座の小道具200点、映写機、チラシなどの資料を展示したりしています。
所在地:熊本県山鹿市山鹿 八千代座斜向かい
300年以上の歴史がある豊前街道沿いの、商家敷地奥の土蔵を、平成4年に八千代座管理資料館として再生しました。八千代座の小道具約200点の他、八千代座の構造模型、巡業記念札、チラシ、映写機、建築の積帳、決算書、上演記録なども展示されています。(八千代座パンフレットより)
八千代座よりも古く、明治20年に建てられた洋品店の蔵を、平成4年に八千代座資料館として再生しました。
小窓に映る八千代座
小窓
公演予定表
棟札
明治43年10月17日の上棟式記念に、建築関係者の名前を記したもの。重要文化財の附指定。天井裏の棟木に取りつけられている。
上棟式
上棟式(じょうとうしき・むねあげしき)は上棟祭または単に棟上げともいわれ、建築工事の式典の中では、もっとも重要な儀式の一つである。地鎮祭が大地の神霊に対して祈願するのに対して、上棟式は地上の神に祈願するものであり、建物の守護神と工匠の神を祀って、工事が上棟まで進んだことを感謝するとともに、竣工に至るまでの加護と建物の永遠堅固を祈願する儀式である。祭神は立柱と同じで、
屋船久久能地命(やふねくくのちのみこと・家屋の守護神)
屋船豊受姫命(やふねとようけひめのみこと・家屋の守護神)
手置帆負命(たおきほおいのみこと・工匠の守護神)
彦狭知命(ひこさしりのみこと・工匠の守護神)
である。(現地案内板より)
鐘ヶ岬
坂東玉三郎丈使用衣装です。平成4年の鐘ヶ岬の上演に際し、玉三郎丈自身のデザインにより制作されたものです。
35ミリカーボン式映写機
八千代座で昭和初期から40年頃まで使用されていたもの。アーク棒を燃焼させて写していた。現在はクセノンランプに変り、全自動式も一般的に使用されている。重量約210kg(現地案内板より)
照明
演者芳名板
松根油の採取痕
松根油の採取痕
太平洋戦争中、石油が欠乏した日本は、松の木から油を採取して、代用燃料にしました。松の切り株から、揮発性の高い油分を収集し、精製して造ったので松根油(しょうこんゆ)と呼びます。切り株ばかりでなく、立木からも松ヤニを集めて利用しましたが、この丸太の傷は松ヤニを採るためにつけた掻き傷です。当時「松の木200本で飛行機1機を1時間飛ばせる。」と言われ、多くの国民が作業に携わりましたが、終戦までの生産量はそれ程多くはありませんでした。
この松は、八千代座平成大修理のために島根県で購入した木ですが、戦時中の傷に負けず、現在まで生き続けてきました。この度、工事施工者の協力により、この部分を歴史的な資料として保存することになりました。(現地案内板より)