明神池名水公園
明神池(みょうじんいけ)は白水村のほぼ中央に位置する湧水池で、広さ752mの池のいたるところから清水が噴出しています。
所在地:熊本県阿蘇郡南阿蘇村吉田
南阿蘇鉄道阿蘇白川駅下車→徒歩約10分
産交バス高森行き吉田新町バス停下車→徒歩約2分
入場料:無料
無料駐車場・トイレなどの設備もあります。
阿蘇の山々に降った雨や雪は、豊かな森に蓄えられて、その阿蘇の伏流水が各地に湧き出で、そして川となり、大地や人々を潤しています。阿蘇周辺は大変綺麗な湧水に恵まれていて、熊本市の上水道もほとんど全てが地下水でまかなわれているそうです。すばらしいです。
明神池は白水村のほぼ中央に位置する湧水池で、広さ752メートルの池のいたるところから清水が噴出しています。この明神池は約5,070平方メートルもある湖だったのが、昭和28年の大水害のために、現在の形となっており、水害以前は、水を蕩々とため、絶景の地となっていました。この湧水地には群塚神社という産神をまつった神社があり、ここの水は「誕生水」として飲むと安産に効果あり、とされています。(現地案内板より)
紫陽花が満開でした。
明神池名水
熊本名水百選 昭和60年8月選定
【ミネラルデータ】湧水量・毎分約2トン
PH7.5(13℃)
ナトリウム10.7mg/、カリウム6.27mg/リットル、カルシウム27.7mg/リットル、マグネシウム7.62mg/リットル
池の中にちょっとセクシーでキュートなかっぱさんの像がありました。湧水を汲みにみえていた、ご近所にお住まいのご夫婦が「明神池のかっぱ伝説」のお話をして下さいました。
明神池の河童伝説
むかし、むか~し、明神池に住んでいた仲良しの男女の河童がいました。しかし、男の河童が悪戯ばかりするので神様が怒ってしまい、男の河童だけを遠くの池に飛ばしてしまいました。女の河童は池の石に座って来る日も来る日も彼の帰りを待っていました。
やがて春になり菖蒲が咲き、梅雨がきて紫陽花が色づき、かえるたちの合唱がはじまりました。しかし彼は帰ってきません。それでも彼女はまだ待ち続けます。池はすっかり秋に、そして寒い冬になりました。それでも彼女は池の石に座ったままじっと彼を待ち続けました。
何年も何年もずっとず~っとこの池で待ち続けていました。しかし、彼女の願いも虚しく、とうとう彼が帰ってくることはありませんでした。いつの日か、彼女が座っていた石だけが、池の中にぽつんと取り残されていました。彼女の健気な心に胸を打たれた人々がその石を「かっぱ石」と呼び、彼を待ち続ける女の河童の姿を再現して、そのかっぱ石の上に置いたそうです。
なんとも切ないお話です。それにしてもこの河童さん、ほんとうにじーっと待っている雰囲気がよく出ていて、辺りの景色にも溶け込んでいました。
明神池名水公園の河童と列車
明神池で湧水を飲んでいると、ガタン♪ゴトン♪ガタン♪ゴトン♪と列車の音が聞こえてきました。音がする方へ走っていくと、ちょうど列車がやってきました。
群塚社
明神池の入口にある、群塚社です。
群塚社(むれづかしゃ)は南阿蘇村吉田の総産社です。
御祭神:水波能女命、国常立尊、国狭土尊
西南の役で、会津藩家来佐川官兵衛は当地区長問屋の座敷(現存)にて南郷有志隊と薩軍に対する作戦会議を行い、この水源で身を清め、群塚神社に必勝を祈願された史実が残されています。
明神鳥居
明神池の入口にある、群塚社の鳥居です。「元禄13年11月吉日建立」と記銘されています。
明神池と鬼官兵衛の碑
公園内には、鬼官兵衛と呼ばれた、佐川官兵衛氏の記念館もあります。地元で採れた新鮮な農産物の販売所などもあります。
これにまつわる話として、昔(天正年間)当地区に吉田城があり、城主には子がなく、この水源でこの水源で身を清め境内にある誕生石に願をかけられた所、子宝に恵まれました。
しかし、産後の肥立ちが思わしくなく乳が足りず、日に日に痩せ細る子供に困り果てた奥方は、境内にある、いちょうの木の乳房のように下がっている気根を撫でられたその日から病気も回復し、乳の出もよく成り、それ以来現在も尚、婦人の参拝する信仰が残っております。
又、日本最後の内戦明治10年の西南の役で、会津藩家来佐川官兵衛は当地区長問屋の座敷(現存)にて南郷有志隊と薩軍に対する作戦会議を行い、この水源で身を清め、当群塚神社に必勝を祈願された史実が残されています。(現地案内板より)
紫陽花とカエル
紫陽花の葉に、可愛いアマガエルがちょこんと座っていました。
青、紫、ピンクと色とりどりの紫陽花の花が咲き、とても長閑な景色に心が洗われた様な気持になりました。
同じ紫陽花の木の中にこんなに色が違う花が咲いていました。
ガクアジサイ
綺麗な水の中を鯉が泳いでいました。
水汲みのお客様へ
当明人池の水は、「水の生まれる里」白水でも一番美味しい水と評価されています。ご自由にお組下さい。
水と緑を求めて来られる旅人や、住民のみんなが憩える水辺づくりがなされ、地域住民の方々により維持管理されております。この、きれいな水と自然をいつまでも守っていくため、みなさまの善意の資金協力をお願い致します。飲み水です。コインを水中に投入しないで下さい。(現地案内板より)
綺麗なバラの花も咲いていました。