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所在地：熊本県阿蘇郡南阿蘇村河陽2327
阿蘇の火山口から車で15分位で着きます。
玄関先の大きな提灯が目印です。館内にはいつも四季折々の素敵な花々が活けられています。ちょうど女将さんが熱心にお花を活けていらしゃる姿も幾度となく拝見しました。和服で花を活けていらっしゃる姿は本当に絵になります。

玄関左脇には、レトロな赤いポストがあります。周りはこんもりとした森に囲まれていて、野鳥も蝶もとんぼもたくさん飛んでいました。朝は、とりのさえずりが聞こえて清々しいです。

6月に伺った時は紫陽花が沢山咲いていました。

玄関には紫陽花が雨に濡れ、彩を増していました。

２階からの眺めです。川端康成の小説の舞台になりそうな雰囲気です。本館は明治中期に建てられたもので、古き良き時代の雰囲気をそのまま残しています。別館は、山荘風の落ち着きがある素朴な感じです。その他、本館の続きにある竹の間、すずめの湯の近くにある雀の自炊室は合計60室もあります。鄙びた風情が、正に湯治場の雰囲気です。

清風荘は玄関がある本館、本館には元湯（男女別）と、客室、大広間などがあります。本館の玄関を入ってすぐ右手に帳場、左手には下駄箱があります。本館の2階にも客室があり、家族風呂もあります。本館の2階からお食事処曲水庵へと続く渡り廊下（通路）があります。本館の元湯の右手には、自炊ができる客室があります。

敷地内には様々な温泉と曲水庵という野鳥料理のレストランもあります。

本館2階廊下（この先に曲水庵へと続く渡り廊下があります。）

地獄温泉にある清風荘ですが、実は温泉天国です。すずめの湯には、混浴露天風呂と男女別の内湯があります。元湯は本館内にある男女別の内湯です。男性専用露天岩風呂、女性専用露天風呂仇討の湯、古材を利用して建てた屋根がある新湯、他にも貸切家族風呂もあります。様々な湯を楽しむことができると共に、各々の浴場から見える景色も違います。敷地が広いので、敷地内を散策するのも楽しみのひとつです。

いくつもの温泉に入っているうちにすっかり暗くなっていました。夜の帳に提灯の優しい灯りが似合います。旅館の夜は風情と哀愁があります。襖、障子、ついたて、大きな梁、柱など、昔の日本という感じがします。

清風荘の館内にはあちこちにお花が飾られていました。囲炉裏もあり、襖や障子もいい味を出していました。

玄関に入ってすぐ左側に下駄箱があります。これもかなり年季が往っていて、黒光りしています。宿泊客はこの下駄箱に靴を預けて、備え付けの雪駄や下駄で敷地内を移動します。浴衣姿に、カランコロンという下駄の音は、ますます温泉情緒を醸し出します。

玄関を入ってすぐのところに囲炉裏があります。囲炉裏は、昔はお湯を沸かすだけではなく、料理をしたり、暖房の役割もしたり、家族団欒の場としても大切な存在でした。囲炉裏で燻された竹、煤けて真っ黒になった自在鉤も暖かみと歴史を感じます。

玄関近くにお土産品や地元の特産品なども販売しています。阿蘇のたかな漬、こんにゃく、朝鮮飴など様々なものがありました。朝鮮飴は、長生飴とも呼ばれる熊本県の銘菓です。餅米と砂糖を独自の製法でこねて、片栗粉をまぶした求肥飴です。優しい甘さでもちもちっとした触感です。

窓に描かれた家紋が粋でいいですね。老舗旅館の風格を感じます。

地獄温泉の硫黄の香りを嗅ぎながら散策をしていると、様々な木々や草花に出会います。四季折々の花が咲くので、湯冷ましがてら散策するのも楽しいです。花にはハチやアブや蝶、とんぼや鳥が集まってきます。

地獄温泉は、熊本県阿蘇郡南阿蘇村河陽（旧長陽村）にある温泉です。地獄温泉の名前は、温泉の裏山に地獄地帯と呼ばれる、火山ガス噴出による草木の生えていない場所が存在することに由来しています。
地獄温泉には、清風荘と柴田旅館と国民宿舎南阿蘇の３つの施設がありましたが、国民宿舎南阿蘇は、2008年2月末に閉館しました。地獄温泉に近づくと、温泉独特の臭いがします。この温泉独特の臭いは、硫化水素という気体の臭いです。硫化水素は、少量であれば体に良いのですが、多量に吸い込むと体に悪い影響を与えます。そのことこから、締め切った浴場をつくると、硫化水素が部屋に充満するために地獄温泉は、露天型式の浴場が多く作られています。内湯も格子窓を設けるなど、換気の工夫がされています。

阿蘇国立公園　地獄垂玉

梅雨の終わりの清風荘は、敷地内の紫陽花が満開でとても綺麗でした。

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