熊本城・本丸御殿の拭板
紹介文
ここは、昭君之間と若松之間と数寄屋を繋ぐ回廊です。拭板(ぬぐいいた)とも呼ばれています。
杉戸が入る所
回廊の途中にあるのは、杉戸が入る場所です。鴨居部分に、付樋端(つけひばた)と呼ばれる漆を塗った細長い桟木を組み込んでいます。一般住宅では、鴨居や敷居を削って襖を立てる部分を作りますが、熊本城本丸御殿では、このような美しい仕上がりになっています。
付樋端が組み込まれた場所に、杉戸がはめ込まれます。障子や襖ですと、刀や鉄砲が簡単に貫通するため、また敵の侵入を防ぐため、何箇所も杉板が入っていたそうです。
付樋端
回廊の壁には、昭君之間の組子欄間の影が映っています。
六葉釘隠し
菊(天皇)、桔梗(加藤家)、桐(豊臣家)の紋が入った六葉釘隠し
回廊から見える場所も凝った釘隠しや飾り金具が施されています。
この窓からは丁度満開の桜がみえました。
回廊の窓から覗いた景色