熊本城・本丸御殿の大廣間縁ヶ輪
大広間の各部屋を繋ぐ、大広間縁側と呼ばれる回廊です。
大広間縁ヶ輪
鶴之間から続く広間の南側の縁側です。長さは十六間(31.5m)で、若松之間の西側で拭板(ぬぐいいた)と呼ばれる廊下に続きます。縁側の幅は、広縁(約3m)、落縁(約1.2m)、濡縁(ぬれえん)(約1.3m)の計5.5mです。
熊本城の濡れ縁(ぬれえん)縁側の幅は広縁:3m、落縁:1.2m、濡縁:1.3m 合計5.5mもあります。
濡れ縁は、すべて檜板を使用し、濡れ縁の板厚は9cmあります。
縁側からの眺望
現在は南西に広がる熊本市街地を眺望できますが、当時は西側に「西廊下」と呼ばれる櫓が続き、南西側の角には「小広間三層櫓」、その東側には「小広間」がありました。
「御城内御絵図」には縁側の前に松と思われる樹木が1本と水槽が描かれています。発掘調査によって絵図と一致する水槽の遺構を検出しています。水槽の東側には小段が付いており、防火水槽として使われていたと思われます。大半は良好に遺っていましたが、壊れていた部分は砂漆喰にて修復しています。(幅2.6m、長さ4.5m、深さ1.1m)(現地案内板より)
銀杏の形の埋木
熊本城は別名銀杏城。その名に相応しい銀杏の形の埋木です。匠の技とセンスとユーモアが伺えます。この埋木は、濡れ縁にあります。
銀杏の埋木
埋木(うめき)とは、木の節などの穴があるときに、その穴に他の木材を埋め込んで穴を塞ぐ補修工法です。また、その際の穴を埋める木材を埋木と言います。
花びらのような埋木
キノコのような埋木
埋木
埋木
お天気がいい日に、この縁側でぼけ~っと一日過ごしてみたいです。