熊本城
熊本城は54万石の城下町・熊本のシンボルであり、日本三名城の一つに数えられています。熊本城は別名、銀杏城(ぎんなんじょう)ともいいます。
所在地:熊本県熊本市本丸
面積:98万平方メートル
周囲:5.3キロメートル
築城期間は、諸説ありますが、1601年~1607と言われています。
天守閣の内部には、加藤家、細川家、西南戦争の資料が展示されています。
大小天守閣
天守閣、本丸御殿一帯は西南戦争開戦の3日前に原因不明の出火で消失しました。現在の天守閣は昭和35年に外観復元したものです。
大天守閣は3層6階建て、地下一階の構造になっています。
石垣の上の高さ約30メートル
小天守閣は、大天守よりやや北にずらして建てられた別棟です。
小天守閣は地上4階、地下1階、高さ約19メートル
熊本城天守閣
設計者:東京工大教授・藤岡通夫
施工者:株式会社大林組
着工:昭和34年4月1日
竣功:昭和35年8月31日
施工費:1億8千万円(うち松崎吉次郎氏の寄附が5千万円)
主体構造:鉄骨鉄筋コンクリート
建物面積:3068平方メートル
建物の高さ:標高84.76メートル
基礎:深さ47.12メートル
建物の全重量:7000トン
熊本城大小天守閣
大天守と小天守は、昭和35年(1960年)に、鉄筋コンクリート作りで外観復元されました。
熊本城の天守閣の内部は、熊本博物館分館になっています。
1階は加藤家時代、2階は細川家時代、3階は西南戦争関連の資料を展示しています。
最上階は展望所になっていて、熊本市街地はもとより、阿蘇連山の山並みを観ることもできます。
熊本城のシャチホコ
熊本城の大天守閣の鯱です。
二の丸広場からみた大天守閣・小天守閣・宇土櫓
熊本城内には大小の天守閣と49の櫓、18の櫓門、29の城門があり、13棟の建造物が国指定重要文化財になっています。
【国指定重要文化財】
宇土櫓、田子櫓、七間櫓、十四間櫓、四間櫓、源之進櫓、東十八間櫓、北十八間櫓、五間櫓、平櫓、監物櫓、長塀、不開門
天守閣は、二層の千鳥破風の上に唐破風を備え、外壁は各階の軒下部分だけに白壁を配しています。それ以外の部分は黒い下見板で囲われ、品格ある重厚な趣きを漂わせています。
新緑の熊本城は楠のいい香りに包まれています。楠の香りがする爽やかな風が吹き抜けていました。
大銀杏と天守閣
天守閣の入り口には、蛇の目紋と九曜紋の幕がありました。
ひごまるくんと天守閣
石段と天守閣
現在の熊本城が建っている茶臼山には、中世に既に千葉城と隈本城があり、出田氏、鹿子木氏、城氏、佐々氏と城主を替えた後、天正16年(1588年)に加藤清正を迎えました。清正は優れた土木治水の技術を発揮し、7年をかけて慶長12年(1607年に)熊本城を築城しました。熊本城は、坪井川と井芹川に挟まれて南に広がる、広大な京町台地先端部の茶臼山に築かれた平山城です。
破風に取り付けられた懸魚(げぎょ)も凝ったデザインです。
懸魚(げぎょ)とは、屋根に取り付けた妻飾りのひとつです。元々は魚の形をしていて、火災除けの意味が込められているそうです。
平成28年度熊本地震により、熊本城は甚大な被害を受けました。熊本城の復興をお祈りします。被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。