武蔵の引導石
武蔵の棺が置かれ、和尚が引導を渡すと雷鳴が響いたと言われる石です。
所在地:熊本市中央区黒髪4-9‐17付近
武蔵の葬儀の列が泰勝寺参道に入ってこの石上に棺を置き、後に泰勝寺二代目住職となった春山和尚がここで引導を渡したことから、引導石と呼ばれるようになりました。
正保2年(1645年)宮本武蔵が62歳でなくなると、遺言により大津街道(旧国道57号)二里木の近くに葬られることになった。葬儀の列が泰勝寺参道に入って、この石上に棺を置き、後に泰勝寺二代目住職となった春山和尚がここで引導を渡した。その故事により、以後この石を引導石と呼ぶようになった。
平成20年3月 熊本市 観光政策課 (現地碑文より)
引導とは、人々を導いて仏道に引き入れること。死者を葬る前に法語などを説き、浄土へ導くこと。
引導を渡すとは葬儀の時、導師の僧が棺の前で死者が迷わず悟りを開くよう法語を唱えることを意味します。
※この木製の記念碑には、泰勝寺二代目和尚の春山和尚が引導を渡したと記されていますが、禅の道を通じて武蔵と親交が深かった泰勝寺の初代和尚大渕玄弘和尚ではないかという説もあります。和尚が引導を渡すと、雷鳴が鳴り響いたと伝えられています。