鷲羽山 大興善寺
大興善寺
所在地:福岡県北九州市小倉南区蒲生2-8-6
大興善寺は鷲峰山の麓にあり、寛文3年(1245年)叡尊開山の寺院です。山門や舎利殿や仁王像などがあります。
大興善寺は縁起によると、寛元3年(1245年)の創立で奈良西大寺中興の祖、叡尊(1201年~1290年)の開山と伝えています。西大寺の末寺で、14世紀中頃には西大寺流律宗の布教拠点として繁栄しましたが、16世紀末の兵火により焼失しました。その後、禅宗(曹洞宗)寺院として徐々に復興が図られ、寛文11年(1671年)に小笠原家支援の下、本格的な伽藍の再建に着手しました。
現在では慶応2年(1866年)の長州との兵火、明治17年(1884年)の風害、明治30年代の火災などから免れた建物や仏像が保存されています。(現地案内板より)
山門
山門は三間一戸(桁行3間=6.89m、梁間2間=3.94m)の楼門で、屋根は入母屋造、本瓦葺です。山門は当初、寛文11年(1671年)に建立されましたが、享保4年(1719年)に大規模な修理が行われ、現在はこの時の特色を多く残しています。市内で江戸期まで建築年代が遡る唯一の楼門として貴重な建物といえます。平成12年度から平成14年度にかけて保存修理工事が行われ、山門は現在の形式が最も整った享保4年(1719年)の姿に復元されています。(現地案内板より)
金剛力士像
金剛力士像はいずれも南北朝初期(14世紀中頃)の作で、桧材の寄木造りです。山門に向かって右側に安置されているのが阿形(像高251.4cm)、左側に安置されているのが吽形(像高246.2cm)です。体躯は堂々として威厳に満ち、全体の均整も良く、九州の仁王像の中でも優れた彫像です。(現地案内板より)
金剛力士像阿形
像高:251.4cm・檜の寄木造り
金剛力士像吽形
像高:246.2cm・檜の寄木造り
仏殿
山号額
鷲峰山と書かれています。
舎利殿
舎利殿は方1間(2.73m)の小堂で、屋根は宝形造、こけら葺形銅版葺(当初こけら)で、建立は元禄3年(1690年)考えられています。舎利殿は本尊の如意輪観音菩薩の胎内に納められていた仏舎利を祀る建物で、市内に現存する唯一のものです。平成12年度から平成14年度にかけて保存修理工事が行われ、建立当初の元禄3年(1690年)の姿に復原されています。
屋根の上の宝珠
宝珠の下には、小笠原家の三階菱が刻まれています。
鐘楼
梵鐘
巨大なサボテン
仏殿の前には、植えられてから50年以上経っているサボテンがあります。