出初式各種演技
北九州市消防出初式
北九州の出初式では、全国でも珍しい女性消防団員による梯子演技が披露されました。フィナーレは、古式ゆかしい火消しスタイルの消防団のまとい演技と一斉放水です。
はしご演技
はしごの上で仰向けになり、足だけで梯子を挟み、バランスをとっています。観ている方がハラハラドキドキします。
今日は小雪舞い、強風の悪天、にもかかわらず、寒そうな表情もせず、颯爽と梯子に上り演技を披露してくださいました。出場者の方々、関係者の皆様、お疲れ様でした。
北九州の出初式では、全国でも珍しい女性消防団員による梯子演技が披露されました。女性消防団員による梯子演技は天晴れでした。とってもかっこよくて、赤い鉢巻が可愛かったです。
梯子の上で観客へ敬礼。出初式の梯子演技には、大の字、鶯の谷渡りなど様々な演目があります。小雪が舞い、強風が吹く中もものともせず、颯爽とした演技を披露してくださるのは、日頃の訓練・鍛錬の成果なのでしょうね。こんなに寒い中、寒そうな素振りも全くみせず、きりっとした演技を披露してくださった方々に敬礼です。
演技を終えた男の後姿もかっこいい!
まとい演技
出初式は、江戸時代に町火消しの初出行事として、それぞれの組のまといを捧持して町を練り歩き、はしご乗りの演技をを披露していたのが始まりだそうです。現在は、消防出初式として、毎年新春の恒例行事として、各地で開催されています。
出初式では、消防署・消防局の方々とともに、各地の消防団の方々がたくさん参加され、演技などを披露してくださいました。各地の消防団は、地域に密着した防災活動機関であり、地域の防災活動においてのリーダーでもあります。火災のみならず、水害・地震などの時も消防団の方が迅速に活動をしてくださいます。水火災の予防・警戒・鎮圧・二次災害の予防など、様々な活動をされています。感謝です。
纏(まとい)は、町火消が、組の目印(シンボル)として用いていました。纏はもともと群雄割拠の戦国時代に、戦場で敵味方の目印として用いました。その頃は、的率(まとい)あるいは馬印(うまじるし)と称していました。
こんなに寒い中、もろ肌脱いで、重いマトイを振り、腕用ポンプから放水された水を浴び、火消し活動(演技)をしていました。
一斉放水に虹がかかっていました。
半鐘
半鐘(はんしょう)は、火事・天災・泥棒などを知らせるために打つ鐘です。お寺などにある梵鐘より小さいので半鐘と呼ばれるようになったそうです。よく時代劇の火事のシーンなどで「カン、カン、カン」と鳴り響く音と同じでした。
小雪舞い散る寒い中、放水開始の合図とともに、「カン、カン、カン」と半鐘が鳴り響き、女性消防団員の力強い太鼓の音が響き渡り、一斉放水が始まると、虹があらわれました。
何度も何度も、幾重にも虹がかかりました。勇壮なまとい演技、消防各車両と腕用ポンプからのダイナミックな一斉放水、迫力満点でした。
消防用腕用ポンプ
北九州市八幡西区消防団は、腕用ポンプ演技を披露してくれました。古式ゆかしい火消しの衣装で、レトロな腕用ポンプを使い、みごとな消火活動の演技を披露してくれました。
消防用腕用ポンプは、明治8年(1875年)に、フランスから9台購入し、東京の消防に配置したのが始まりといわれています。
腕用ポンプは、明治後期から大正初期にかけて活躍したそうです。現代のように消防車や消火器などが普及されていない時代、地域の消防団が自らの力で消火活動をしていました。
「俺達の地域は俺達が守る」といった、地域を守る意識が昔の方が強かったのでしょう。古式ゆかしき火消しの衣装を着て、懸命に消火活動をする姿はかっこよく頼もしいです。
腕用ポンプから放水する際は、かなりの腕力と体力が必要です。しかも火の粉をあびたり、水にぬれたり、危険も伴うし、大変なことだったと思います。空気が乾燥してきますと、いつも以上に火災に対する予防・対策・注意が必要です。火災が発生しないように、火事をださないように、常日頃からもっと注意しなければと再認識しました。