小倉城庭園の雨戸
小倉城庭園
所在地:福岡県北九州市小倉北区城内1-2
小倉城庭園の雨戸は一方向にまとめて収納されています。その雨戸をL字型の縁側に沿って引き出すために、雨戸廻しの金具が取り付けられています。
白壁と広縁が交差しているところに雨戸が収納されています。雨戸が必要な時はそこから、引っ張り出します。L字型の縁側に沿って、雨戸を直角に曲げるために、雨戸廻しの金具が角の上下についていて、それを支えに雨戸を回転させます。
向かって右が一の間ですので、左手の方に雨戸を収納しています。
雨戸の開閉は、毎朝夕と、雨が激しく降る時等に行なわれています。この雨戸はけっこうしっかりしたつくりで重さもありますし、枚数もありますので、けっこう体力がいります。
背景に見えます赤い大きな建物はリバーウォーク北九州です。
雨戸廻し
この角の上下にはどんぐりのような形をしたものがあり、これが雨戸が落ちないように止める役目をしている「雨戸廻し」です。一直線に走る雨戸を、直角に曲げるために一筋溝のかどにつける金物です。矩手の廊下の出隅に付けます。一筋の角を中心にして、一筋の土手である樋端を雨戸の半分の長さだけ溝の高さまで切り欠き、雨戸廻しを中心にして雨戸を90度回転させるために使います。
上部と同様の下の一筋に付ける金物です。この金物があるために、雨戸は溝から外れずに回転できますが、回転中は不安定になりますので、実際に雨戸を廻すには細心の注意が必要です。
さて、建物に向かって右端の角を曲がらなければなりません。
いよいよ角を曲がります。雨戸の半分位が角に来たところで回転させます。
これで回転できました。