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小倉城庭園展示棟

小倉城庭園

所在地:福岡県北九州市小倉北区城内1-2

小倉城庭園では、様々な企画展が開催されます。

匠の道具27

展示棟

常設展示では、「贈る」「味わう」をテーマに、日本の伝統的な文化である礼法の歴史について、その起こりから発展、暮らしの中への広がりまでを紹介しています。各時代の暮らしや文化を反映した礼の儀式の映像を見たり、現代の暮らしに役立つマナーの情報検索も楽しめます。また、企画展示室では、伝統文化に関する多彩な企画展を開催。マナーに関する書籍やインターネットが閲覧できるライブラリーや研修室も備わっています。

匠の道具1

切る、打つ、削る 匠の道具展

平成18年4月8日~6月4日の間開催されていました。
近年、日本の建築様式は「木造建築」に代わって、頑丈で巨大な建築物を造ることが可能なコンクリートなどの建築方法がひろく採用されています。しかし江戸時代に至るまでの日本の建築様式では木造がほとんどであり、世界最古の木造建築群「法隆寺」をはじめとして、多くの優れた木造建築を何世紀も経て現代に残しています。
これは木材をうまく利用するために、その性質を知り尽くした「大工職人」の知識と精密に切り組み合わせる技能、また彼らが使用する道具「大工道具」を製作した職人がいかに優れた精度と能力を道具に表現したかを私たちに示しています。ところがこの木造建築を支えた大工道具には現代の建築様式では必要なくなったものが多くなり、大工道具は道具そのものを生み出す職人と道具を駆使する大工の技能とともに失われようとしています。
今回の企画展では、森林を豊富に有した日本の風土に合った木造建築文化を支えたさまざまな大工道具を、江戸時代にしようされていた大工道具や明治の名工がつくった大工道具をはじめとして、外国の風土で生み出された大工道具もあわせて比較してご紹介します。(現地案内板より)

匠の道具2

墨壷

墨壷(すみつぼ)
定規を使用すれば数十センチのまっすぐな線を引くことが可能ですが、切断する場所の見当をつけるために定規を使用して数メートルもの木材にまっすぐな線を引くことは不可能です。そこで用いられたのがこの墨壷です。墨壷に付けられている糸を墨で満たされた壷から線を引きたい長さだけ木材の上で引っ張り、この糸をピンと張った状態でつまみあげ弾いた反動で木材に墨をつけ、まっすぐな線を引く仕組みです。(現地案内板より)

匠の道具24

獅子型墨壺

匠の道具26

匠の道具3

朱壷

朱壷(しゅつぼ)
墨ではなく色にベンガラを使用したものを「朱壷」と言います。ベンガラは水洗いすると消えるため、磨き丸太など、自然木を木肌を削らずにそのまま活かして使う場合の墨付けに使用します。墨壷と構造は同じで、糸を巻き取っている「糸巻車」から絹糸でできた「壷糸」を、真綿に含ませた墨やベンガラを詰める「池」部分に引っ張り「糸口」から糸を出し、「軽子」と呼ばれる針付きの木片に壷糸をくくりつけています。なお糸巻車に取っ手がついている場合が関東に多く、関西では取っ手が付いていない場合が多くあります。(現地案内板より)

匠の道具17

墨差し

大工が線を引いたり、文字を書いたりするのに使用される道具を墨差し(別名・墨芯)といいます。墨壺に蓄えられている墨を利用してこれに墨をつけます。丸くなっている部分で文字を描き、鋭角になっている部分で線を引くというように二つの用途が一緒になっているものです。
鋭角の部分は先端から約1~2cmの深さで縦に薄く割り込みを入れ墨が染み込みやすくしています。熟練の職人が作ったものはこの幅12mmもの狭い中に30~40程の割り込みをつくることができると言われています。(現地案内板より)

匠の道具16

糸巻車

これは墨壺を使用できない部材、つまり汚すことができない材木や、湾曲した材木に基準線を出すのに用いる道具です。墨壺同様、軽子を材木の一方に刺し、白糸を張って本体をもう一方に打ち込んで線を出します。(現地案内板より)

匠の道具17

糸巻

匠の道具14

三つ目錐

錐の用途として、釘を打つための釘穴を開けることもその用途のひとつです。針葉樹や竹などの釘を打つと割れやすい素材にあらかじめ釘穴を開けておくことで割れにくくしたり、逆に硬い広葉樹に釘穴を開けておくことで釘を打ちやすくしていました。
回転軸の先端が三角錐のものを「三つ目錐」、四角錐のものを「四方錐」と言います。後に見る壺錐と同じく、刃軸につけられた角ばった線によって素材を削り出すようになっています。(現地案内板より)(現地案内板より)(現地案内板より)

匠の道具5

矢立

携帯用の万年筆のようなもので、墨を蓄える墨入れと筆を収納する棹の部分からなります。墨壺と墨差しを使用して字を書くほかに、この矢立を用いることもありました。(現地案内板より)

匠の道具37

罫引

罫引(けびき)
材木の角に添って据え手前に引くことにより、棹に付いた刃で材木に平行線を引くことができる道具です。二枚の刃が付いており、材木に同時に2本の線を描くことができ、ほぞ穴をうがつ部分を示す線とすることができます。(現地案内板より)

匠の道具25

物差し

匠の道具6

分廻し

いわゆるコンパスで、筆を木に結わえるなどした上で針がついている部分を材木に刺し、これを中心として回し、円を描きます。(現地案内板より)

匠の道具7

竹指と曲尺

竹指(たけさし)は、竹でできたものさしです。
曲尺(かねじゃく)は、現代でもよく見る寸法を測る道具ですが、「測る」という大工仕事の根幹をなす道具であったことから、江戸時代も大工にとって重要な道具の一つでした。(現地案内板より)

匠の道具12

突き鑿

突き鑿(つきのみ)
この鑿には先に見た「叩き鑿」と異なり冠がありません。これは両手で柄を握ってつくようにして使うためで、そもそも柄を叩かないので冠はついていません。柱や梁や桁などの構造材の接合で用いられている「継手」「仕口」(※)の部分を仕上げるのに用いられます。(現地案内板より)

匠の道具13

打ち込みうがつ

太い釘を打つ際に、釘を誘導する穴を開けるために使用されていました。(現地案内板より)

匠の道具36

砥石

砥石(といし)
大工道具の砥石は鑿や鉋の研磨に使用されます。天然石をほぼ直方体に整形したものが主ですが、天然の砥石はきわめて狭い範囲からしか採れず、産出量が限られています。(現地案内板より)

匠の道具15

かんな

平鉋(ひらがんな)
木製の台に刃を斜めに取り付けた鉋(台鉋、だいかんな)は室町時代に中国大陸から伝わったと考えられています。それまでのやりがんなが表面を完全には平にできなかったのに対し、木材の表面を精密に美しく仕上げることができるようになり、ここに木肌の美しさを追求する日本の建築の方向性を決定することになりました。精密な美しさを求めるには鉋から削りだされる屑(鉋屑、かんなくず)の厚さが数ミクロン(1ミクロンは1/1000ミリ)にまでにならなければならず、鉋の道具としての良し悪しが木材の仕上がりの良し悪しにもつながりました。(現地案内板より)

匠の道具19

二枚刃鉋

匠の道具21

大鉋

匠の道具38

面取鉋

面取鉋(めんとりかんな)(19世紀、イギリス)
角材や板材に曲線や直線で構成される面を削るために使用される道具です。建築、装飾にはさまざまな面があって、それぞれの面に応じて、それぞれの鉋を使用する必要があり種類も多くなっています。(現地案内板より)

匠の道具20

玄能

匠の道具32

フランスの直角定規

直角定規(1786年、フランス)
測る機能はなく、材木に直角を取るだけの道具で、目盛りの代わりにささやかながら波線で装飾が施されています。「1786」の年紀と「M.O.P」の所有者と思われるものが刻され、市民革命(1789~99年)直前のフランス国内で使用されていたものとわかります。(現地案内板より)

匠の道具31

胡蝶尺

胡蝶尺(こちょうじゃく、中国)
直角を、内側で任意の曲線を引くことができます。(現地案内板より)

匠の道具30

門尺

門尺(もんじゃく、中国)
吉凶を示す文字「財、病、難、義、官、劫、害、吉」の八文字が書かれていて、このうち財、義、官、吉に合わせて門などの内側の寸法を決めれば「吉」、その他の寸法では「凶」とされる中国の思想を表した定規です。この思想が日本にも伝わって、日本の曲尺の裏にこの八文字が刻まれているものもあります。(現地案内板より)

匠の道具37

木槌

木槌(きづち)(18~19世紀、ドイツ)
これは材木を叩いて組み合わせるための木槌ではなく、鉄の鏡文字「DB」とあることから分かるように、木材に「DB」と刻印を打つための木槌です。(現地案内板より)

匠の道具4

釘抜

私たちが普段使用する断面が丸い釘は明治以降、西洋から輸入されたもので、それまでの日本では断面が四角い和釘が用いられていました。その和釘を引き抜くために使用されたものです。
この形状のものは「エンマ」と呼ばれますが、地獄の閻魔大王が罪人の舌を抜くときに使用するということから、この名が付けられています。(現地案内板より)

匠の道具8

与岐

木を切り倒す道具として想像される道具に「オノ」がありますが、刃巾が狭く細長いオノを「斧(おの)」、刃巾が広く片側がくびれているオノを「鉞(まさかり)」と呼び分け区別されています。ここに展示しているものは「斧」、別名「与岐(よき)」で、山から材木を伐採したり、木材を縦方向に割ったりするのに用いられていました。
 この道具は木を切りだす職人「杣工(そまく)」が使用しましたが、木々が茂る山は神が所有するものとして、入山するのにも物忌みする必要がありました。そういった杣工が使用する道具だからか、魔を断ち切る効力もあるとの意味が込められていました。(現地案内板より)

匠の道具10

ちょうな

材木の表面を削り角材に削り出したり、床柱などで削り跡をそのまま装飾的に残したりするために、木の表面を削り落とす道具です。使用法は柄の部分の末端を両手で握って、刃を自分の方に向けて打ち下ろし、木を木目に沿って割りはがすように使います。(現地案内板より)

匠の道具18

鉞(まさかり)
主に材木の側面をはつって角材を仕上げるのに使用されます。大型の鉞は主に杣仕事に用いられ、小型の鉞(大工鉞)は大工の荒仕事や、木っ端を使用して楔を作るときなどに使用されます。(現地案内板より)

匠の道具34

木の葉型鋸

木の葉型鋸(このはがたのこ)(復元品)
中世から近世にいたるまで、鋸は栗の葉を縦半分にしたようなこの形鋸ただ一種類のみで、木材を横に挽き切るのに使用されており、木の葉型鋸の出土例は全国で十例に達するかどうかというものです。
当時は木工に従事する職人を「番匠(ばんじょう)」と呼び、その職人を指導する者を「大工」と呼んでいました。職人を「大工」、指導者を「棟梁」と呼ぶようになったのは、中世期後半以降のことです。(現地案内板より)

匠の道具23

横挽鋸

イギリス
英語では「Hand Saw」と呼ばれる鋸で、柱などの構造材を加工するときに使用されます。日本の鋸が引くときに力を入れて木材を切断するのに対し、この鋸と中国で使用される構造材加工用の鋸(框鋸・かまちのこ)は推すときに力を入れて木材を切断します。(現地案内板より)

匠の道具9

横挽片刃鋸

木材の繊維と直行して切断するときに使用します。(現地案内板より)

匠の道具33

鼻丸鋸

横挽の鋸で厚さ三寸(約9cm)から一尺(役30cm)くらいまでの材木を切ることができ、丸太の端を切り落とす荒仕事にも適しています。歯のつくりは一見、鋭角の三角形で縦挽きと同じように見えますが、それぞれの歯には横挽きと同様、鑢がかけられ刃となっています。この歯の形を茨目と呼びます。(現地案内板より)

匠の道具11

鴨居引鋸

匠の道具22

のこぎり

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