門司電気通信レトロ館
門司電気通信レトロ館
所在地:福岡県北九州市門司区浜町4番1号
門司電気通信レトロ館は、大正13年(1924年)に逓信省門司郵便局電話課庁舎として完成しました。館内には、大正から昭和にかけて活躍した電信・電話機がたくさん展示しています。懐かしい公衆電話機や携帯電話、テレフォンカードなど様々なものが展示されています。
建物の概要
建築:大正13年(1924年)
設計者:逓信省技術師 山田守
放物線アーチと垂直を基調とした、幾何学的なモチーフで構成され、「ドイツ表現主義」に通じる手法が用いられていて、洗練された大正モダンを今に伝えています。
内田式流水防火装置
壁面の細長い窓を囲む窪みの頂部台形部分には小さな四角の穴があいており、「内田式流水防火装置」と呼ばれ、火災の際この四角の穴から下方に水を吹き出して水の幕を張ることで、窓ガラスの損傷を防ぐ機能を持っていました。昭和20年の門司大空襲の際にも延焼防止に役立ちました。
正面玄関
正面玄関は石造りで、門司電機通信レトロ館の文字の下部に、人の鼻の様にみえる庇と脇柱があり、建物にアクセントを付けています。門司初のモダニズム建築です。
営業時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日(月曜日が祝日の場合は翌日が休館日)・年末年始(12/29~1/3)
入館料:無料
大正13年当時、憧れの職業であった電話交換手は300名近くまで達したといわれています。
電話機の移り変わり
ソリッドバック磁石式壁掛電話機
壁掛電話機
23号自動式壁掛電話機
グースネック共電式壁掛電話機
デルビル磁石式壁掛電話機
本電話機は明治29年から、これまでのがわーべる電話機にかわり、より高感度のデルビル送話器を用いたデルビル磁石式電話機が採用されました。このデルビル電話機は、その後、共電式・自動式と並行して小規模局で昭和40年頃まで約70年間使用されました。
デルビル磁石式壁掛電話機の特徴
ガワー送話器に用いられていた炭素棒を炭素粒にかえ、接触点をさらに増して感度を高くするとともに、送話回路に誘導線輪を導入して通話電流を大きくしました。電話局の呼び出しは、電話機内部の磁石発電機を回し、電流を送ります。また、局からの呼び出しも初めは手回し発電機、後に交流発電機によってベルを鳴らしました。
公衆電話
時代と共に変遷した公衆電話
公衆電話も随分変りました。若い頃遠距離恋愛をしていた人は、コインがどんどん落ちていく音が切なかった思い出があるのではないでしょうか。このコインが落ちる感覚やダイヤルを回すという感覚は、若い人にはわからないでしょう。公衆電話でテレフォンカードを使えるようになって、公衆電話でも長話ができるようになりました。しかし、あっというまに携帯電話が普及して、最近ではテレフォンカードもほとんどみかけなくなり、公衆電話の設置台数も激減しています。携帯電話になって便利になり、さらにスマートフォンが普及され、断然便利になりました。