国際友好記念図書館
北九州市立 国際友好記念図書館
所在地:福岡県北九州市門司区東港町1-12
門司税関の向かいにある建物です。北九州市の友好都市の大連市にあるレトロ建築の複製です。
開館時間:9:30~18:00
休館日:毎週月曜・月末平日の館内整理日・年末年始
料金:入館料は無料です。
鉄筋コンクリート造 地上3階建
延床面積:806平方メートル
施工:安藤建設・複製設計:日本設計
赤レンガ石を使った半木造の三階建てで、1階はレストラン、 2階は中国・東アジアの文献を収蔵した図書館、3階は資料展示室になっていて、図書館では中国語の新聞などもあり、 レストランの中国人のシェフが熱心に新聞を読んでいる姿を度々拝見しました。
レンガひとつひとつにもすごくこだわり、お金がかかっているのが窺い知れます。中の図書館の黒光りした板張りが私は気に入っています。けっこうマニアックな中国の本などありますので、中国に興味や感心のある方は必見です。
第一章「わたしの歴史」
わたしは、1902(明治35)年、大連市に帝政ロシアが建てたドイツ風建築物の複製です。北九州市と大連市の友好都市締結15周年を記念して、1994年(平成6年)ここ門司港レトロ地区に建てられました。大連市にあるオリジナルは、東清鉄道のオフィスとして誕生した後、大連倶楽部、日本橋図書館へと、激動の一世紀を送り、現在では住宅として使用されています。将来は、東方芸術博物館として保存活用の予定です。(現地案内板より)
第二章「わたしの構造」
茶と白の美しいコントラスト。煙突、ドーマ窓(屋根裏窓)、 尖塔部分などが大変印象的なわたしは、ドイツ系ハーフティンバー様式を用いて造られています。バロックやアールヌーボーなどフランス古典主義の多い大連の近代建築物の中でも、ひときわ異彩を放つ存在です。設計者は、帝政ロシアによりドイツから招かれた、グカリノフスキとユンヘンデルといわれており、ドイツ人建築家の東アジアにおける作品としても貴重なものです。(現地案内板より)
石の槌音(つちおと)
外壁の石材は大連市近郊で採れた御影石(花崗岩)です。5千個を輸入しました。石の表面に平行に走るノミの削り跡は、大連の石工さんの協力を得て、原型どおりの石ノミ跡を再現したものです。(現地案内板より)
煉瓦の行列
大連の工場で焼かれた煉瓦の数は、10万個。そのなかから約4万5千個を選んで使用しました。一列ごと交替に、大小2種類のサイズの煉瓦を組み合わせ、積み上げていく「イギリス積み」が特徴です。(現地案内板より)
瓦の記憶
1902(明治35)年当時、屋根には、中国瓦が葺かれていたことから、日本の気候に合ったものを国内で特注しました。平瓦と平瓦を交互に積み重ねる反瓦葺は、現在でも大連市郊外の農村でよくみられる葺き方です。(現地案内板より)
目地の主張
石や煉瓦の目地が、珍しい形(覆輪形状)をしています。このように、山形に盛り上がるように作るのは、遠くから見た時に、建物に立体感を出すための工夫です。独特のコテを使用し、仕上げていきます。
図書館伝説
私の名前は、「北九州市立国際友好記念図書館」。海を越え時を駆け、大連から門司港へ、はるばるやってきたのです。わたしは、1902(明治35)年、大連市に帝政ロシアが建てた、ドイツ風建築物の複製です。北九州市と大連市の友好都市締結15周年を記念して、1994年(平成6年)この地に建てられました。大連市に残る歴史的建造物を、門司港レトロ地区に複製建設し、両市の友情のシンボルとしたい。」1989(平成元)年の交流会議席上での、末吉興一・北九州市長の申し入れに、 魏富海・大連市長が快く応じた瞬間から、わたしの旅ははじまりました。わたしは、その名の通り、国際友好のための図書館。
2階には、中国・東アジア関係の図書を、3階には、中国・韓国ほかの原書および、北九州市と友好・姉妹都市との交流記念品などを展示しています。わたしを訪れたみなさんが、本に触れ親しんで、 中国をはじめとする世界各国の人々の歴史や文化や生活を直接感じることのできる場になりたい。国際友好の発信地でありたい、と心から願っています。※わたしとは、国際友好記念図書館のことです。(現地案内板より)