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バナナの叩き売り

バナナの叩き売り

所在地:福岡県北九州市門司区

JR門司港駅前でバナナの叩き売りの実演が行なわれていました。巧みな口上と名調子で人を集め、少しずつ値下げしながらバナナを売りさばいていきます。

バナナの叩き売り1

門司港名物バナナの叩き売り

門司港はバナナの叩き売りの発祥の地と言われています。バナナの叩き売りは、台湾から神戸に向かう途中、傷んだり、熟れすぎたバナナを途中の門司港で処分したのが始まりといわれています。バナナの叩き売りの口上は人それぞれ違います。また流派のようなものもあるそうです。

バナナの叩き売り6

バナナの叩き売りの口上

さぁ、さぁ、寄ってらっしゃい、見てらっしゃい。門司港名物バナナの叩き売りだよ~。春よ三月春雨に、弥生のお空に桜散る 生まれは台湾台中の 阿里山ふもとの片田舎~。台湾娘に見初められ、ポッと色気のさすうちに、国定忠治じゃないけれど、一房二房もぎ取られ、唐丸籠に詰められて、阿里山ふもとを後にして ガタゴトお汽車に揺すられて、着いた所がキールン港。キールン港を船出して、金波銀波の波を越え、海原遠き船の旅、艱難辛苦の暁に、ようやく着いたが門司みなと。門司は九州の大都会。門司のみなとで検査され、一等二等とある中で、私のバナちゃん一等よ。さぁさあ、こうた、こ~た。

バナナの叩き売り7

スーパーで買うなら1000円だ。1000円くれとはいわないが、さぁ、ひと房みんなで500円。さぁ、どうだ?どうだ?今日のお客は渋ちんか、それでは、480、450?買わなきゃ損だよ。一等バナちゃん。

バナナの叩き売り8

越中富山のはんぐんたん。鼻くそまるめてまんきんたん。 馬のしょんべん、水薬。チョーク削って粉薬。それを飲むのはあんぽんたん。ゴホンといったら龍角散。万病の薬にゃこのバナナ。毎日1本食べなさい。長生きするならこのバナナ。10年20年長生きよ。 死ぬまで長生きしなさいよ。

バナナの叩き売り9

はい、では大勉強、400と50!あれ?450ないか?
早く買わなきゃ人が買う。人が買ったら後はない。もってけ買っちゃえ。え~い、親戚価格の430。え?いないか内科、耳鼻科、産婦人科?歯科たないか?今日のお客は渋ちんか。えい、ひっちゃかめっちゃか、やけのやんぱち、400丁度でいいや。どうだどうだ? はい。そこのおじょうさん!どうもありがとうさん。
笑顔と見事な口上、名調子で次々とバナナが売れていきます。

バナナの叩き売り2

高校生のバナナの叩き売り

はい、次は若手が頑張ります。口上まだまだ三流だ。しかしバナちゃん一等よ…。という具合に、テンポよく軽快にバナナの叩き売りが続きます。

バナナの叩き売り3

バナナの叩き売り4

バナナの叩き売り5

バナナの叩き売り 発祥由来の記

昔を偲べば、大陸、欧州、台湾、国内航路の基幹と、九州鉄道の発着の基地点として大いに発展した、ここ桟橋通りは往昔の絵巻の一こまとして、アセチレンの灯のにぶい光の下で、 黄色くうれたばななを戸板にならべ、だれとはなしに産まれ伝わる名セリフは大正初期~昭和十三、四年頃まで不夜城を呈し、日本国中の旅行者の目を楽しませた。バナナの叩き売りの風情は門司港の この地桟橋通り付近を発祥の地と由来せし
昭和五十三年四月  門司港発展期成会 北九州市観光協会(現地説明板より)

バナナの叩き売り10

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